処方解説 洗肝明目湯 (せんかんめいもくとう)
OA氾濫の時代。業務パソコンのモニターを見ない日はほとんどないでしょう。デスクトップ・パソコンは最近はあまり売れていないようですが、 やはり、スマートフォン持っていれば用がほとんど足りる時代になってきました。
個人的に使用するとなると高機能のノートパソコン。ご家庭ではiPadとかタブレットとか。。 これでは、目の休まる時間はありませんね。
当拙稿もいろいろなOA機器を駆使されて会員様が、ご覧になられている。お疲れのところ、申し訳ありません。その昔は、テレビが目に良くないと言われていた時代がありました。私の子供時代は街頭テレビか映画館の時代。懐かしいです。
最近では家庭テレビ→ パソコン → スマホと変革してきました。
そこで、今日は疲れた目を癒す漢方のご紹介です。
洗肝明目湯 (せんかんめいもくとう)がエキス細粒剤として人気!
洗肝明目湯 (せんかんめいもくとう)は目の炎症や、充血・眼精疲労のための漢方です。
●以前からは当処方はウチダ和漢薬のほぼ専売品として、独占的に人気のあった
煎じの漢方製剤でした。

●但し、製品の内容量も使用生薬が極めて多く、大変によく効きますが、 とても「まずく」て、最近はかなりの酷評を頂いておりました。なんと言っても煎じエキスが濃く優秀なのですが、なかなか続けるのが困難で。。
●そこで近年になり、小太郎漢方製薬から、これのエキス細粒剤が発売されています。
小太郎匙倶楽部(さじくらぶ)シリーズですので、素材は特に優良であり、服用しやすいサラサラした小太郎独自のエキス細粒G「コタロー」です。

●【効能・効果】体力中等度のものの次の諸症:目の充血、目の痛み、目の乾燥。
◎近年、コンタクトレンズ需要者が増加し、もし目に合わない場合は眼球に負担をかけてしまうケースが増えています。私見ですが、昔の「メガネ美人」はどこへ行ったのでしょうか?眼球は一生ものです。視力矯正のためのメガネ。コンタクトが体質的に合わないのでしたら、迷わずメガネに変更して頂きたいです。
また、長時間のパソコン作業が欠かせなくなった現代人は、知らず知らずのうちに、目が疲れ、乾燥し、目が充血することが多いのです。
洗肝明目湯 (せんかんめいもくとう)は、このようなタイプの目の保健薬としても期待できます。
目は一生もの。特に大切にしましょう!
【洗肝明目湯 (せんかんめいもくとう)の特徴】
★★ 炎症による充血、腫れ、疼痛などが顕著な眼病に。★★
●頭部の熱証による目の充血・腫れ・疼痛を目標に、目の急性炎症から慢性化した目の乾燥に至るまで用いることができる漢方の飲む目薬と言えます。
●『万病回春』眼目篇に、本方は「一切の風熱、赤腫、疼痛するを治す」とあります。
一般には、熱によって目に炎症が生じ、赤く腫れて痛む場合によいとされます。
●洗肝明目湯タイプの充血というのは、赤味が鮮明で、痛みも強いことが多い。
そういうものを目標にすると、 角膜・結膜の急性炎症にも適用できるわけです。
●強い炎症でなくても炎症が慢性化し、目の 乾燥、痛みが顕著になったドライアイにも効果があります。これからの季節には応用できますね。
●五行説では、肝は目の働きと関係があり、肝の病変は目に現われると考えられます。
肝の失調 (肝血虚、肝気鬱結、肝火上炎など)では、肝気の流れが停滞することで、目の栄養・潤いが不足するので、 さらに、炎症や熱性が旺盛となり、眼痛や目の充血と
なって現われると考えられています。
洗肝明目湯 (せんかんめいもくとう)の応用について
●洗肝明目湯の名から、肝を洗い清め(気持ちを鎮める)、目を明らかにするという
働きが推察できます。
●一貫堂では、 竜胆瀉肝湯加減(りゅうたんしゃかんとうかげん)である本方を、解毒証体質者(外界からの刺激により炎症を起こしやすい体質。アレルギー体質など。)の眼病に用いています。
●ベーチェット病などの眼症状で、乾燥・痛みを訴える時にも用いることがあります。
飛蚊症への応用の漢方として
●当店では今まで杞菊地黄丸 (こぎくじおうがん)を筆頭に実店舗の漢方相談をお受けして参りましたが、近年になり洗肝明目湯 (せんかんめいもくとう)のエキス剤が発売されました。
●洗肝明目湯には杞菊地黄丸に含まれる菊花をはじめ合計19味もの生薬が配合されております。
●現在では難治な飛蚊症の場合、当店では非常に改善例の多い洗肝明目湯 (せんかんめいもくとう)を第一選択としております。
●ポイントとしては、「証(しょう)」として患者の体力が中等度であること、飛蚊症をはじめ眼精疲労が強く、充血、鈍痛、乾燥感などを伴うケースに用います。さらに難治なケースには、牛黄製剤や他処方との併用事例もあります。

【洗肝明目湯 (せんかんめいもくとう)の構成生薬】19味
下記【補血】と【清熱1】で「温清飲去黄柏」
【補血】当帰・川弓・芍薬・地黄
【清熱1】黄連・黄今・山梔子
【清熱2】連翹・薄荷・石膏・桔梗・決明子
【辛温解表】防風・荊芥・きょう活・
【目の炎症】蔓荊子・菊花・疾り子・甘草
(作用機序)
慢性炎症に用いる温清飲がベースになっている。
当帰・川弓・芍薬・地黄の四物湯で、血を巡らし目を潤す。
黄連解毒湯去黄柏と連翹・薄荷・石膏・桔梗は上半身の熱を去り、消炎に働く。
防風・荊芥・きょう活は温めて体表の邪を取り除く。
決明子・蔓荊子・菊花・疾り子は消炎あるいは強壮に働いて眼病を去り、甘草は諸薬を調和する。
また、薄荷と菊花を配合していることで、頭や目の熱を冷ます働きがあり、頭痛や、目の充血や腫痛の治療に効果がある。
【類方鑑別】眼の漢方としての代表薬とも言える3処方。
●洗肝明目湯(せんかんめいもくとう)
炎症による充血、腫れ、疼痛などが顕著な方に。適証であれば当店ではよく飛蚊症に用います。

●滋腎明目湯(じじんめいもくとう)
老化や過労、目の酷使で、目の充血やかすみ・痛みを 訴える方に。

●杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
老化などが原因で、目の乾き、かすみを強く訴える方に。

【洗肝明目湯 (せんかんめいもくとう)の漢方製剤】
■洗肝明目湯(せんかんめいもくとう)エキス細粒G「コタロー」90包
■洗肝明目湯(せんかんめいもくとう)エキス細粒G「コタロー」500g(計量用サジ付き)
(詳細確認は以下をクリック)
洗肝明目湯エキス細粒G「コタロー」の概要
洗肝明目湯エキス細粒G「コタロー」
医薬品区分 一般用医薬品
薬効分類 漢方製剤
承認販売名
製品名 洗肝明目湯エキス細粒G「コタロー」
製品名(読み) センカンメイモクトウエキスサイリュウGコタロー
製品の特徴
現代の日本は,異物や感染によるトラブルではなく,食事やストレスなど内的な要因によるものや目の酷使による眼病が増えています。特に,パソコンなどOA機器の普及で,ドライアイ(目の乾燥)の方が増えているのが現状です。
そのような目の乾燥や充血などのトラブル時に使っていただけるのが,洗肝明目湯エキス細粒G「コタロー」です。目が乾燥すると,潤いがなくなり,炎症が生じやすく,目の痛みや充血のもとにもなります。ドライアイでお困りの方に適した漢方薬です。
使用上の注意
■してはいけないこと
(守らないと現在の症状が悪化したり,副作用が起こりやすくなります)
次の人は服用しないでください
生後3ヵ月未満の乳児。
■相談すること
1.次の人は服用前に医師,薬剤師または登録販売者に相談してください
(1)医師の治療を受けている人。
(2)妊婦または妊娠していると思われる人。
(3)体の虚弱な人(体力の衰えている人,体の弱い人)。
(4)胃腸の弱い人。
(5)今までに薬などにより発疹・発赤,かゆみ等を起こしたことがある人。
2.服用後,次の症状があらわれた場合は副作用の可能性がありますので,直ちに服用を中止し,この文書を持って医師,薬剤師または登録販売者に相談してください
[関係部位:症状]
皮膚:発疹・発赤,かゆみ
消化器:吐き気・嘔吐,食欲不振,胃部不快感,腹痛
3.服用後,次の症状があらわれることがありますので,このような症状の持続または増強が見られた場合には,服用を中止し,この文書を持って医師,薬剤師または登録販売者に相談してください
下痢
4.1ヵ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し,この文書を持って医師,薬剤師または登録販売者に相談してください
効能・効果 体力中等度のものの次の諸症:目の充血,目の痛み,目の乾燥
効能関連注意
用法・用量 食前または食間に服用してください。
食間とは……食後2~3時間を指します。
[年齢:1回量:1日服用回数]
大人(15歳以上):1包または2.0g:3回
15歳未満7歳以上:2/3包または1.3g:3回
7歳未満4歳以上:1/2包または1.0g:3回
4歳未満2歳以上:1/3包または0.7g:3回
2歳未満:1/4包または0.5g:3回
(大入り剤に添付のサジは,すり切り一杯で0.6gです)
用法関連注意
(1)小児に服用させる場合には,保護者の指導監督のもとに服用させてください。
(2)1歳未満の乳児には,医師の診療を受けさせることを優先し,止むを得ない場合にのみ服用させてください。
成分分量 3包(6g)中
水製エキス 4g (トウキ・センキュウ・シャクヤク・ジオウ・オウゴン・サンシシ・レンギョウ・ボウフウ・ケツメイシ各1.2g,オウレン・ケイガイ・ハッカ・キョウカツ・マンケイシ・キクカ・キキョウ・シツリシ・カンゾウ各0.8g,セッコウ2.4g)
添加物 含水二酸化ケイ素,ステアリン酸マグネシウム,アメ粉
保管及び取扱い上の注意
(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手の届かない所に保管してください。
(3)他の容器に入れ替えないでください。
(誤用の原因になったり品質が変わることがあります)
(4)水分が付きますと,品質の劣化をまねきますので,誤って水滴を落したり,ぬれた手で触れないでください。
(5)1包を分割した残りを服用する場合には,袋の口を折り返して保管し,2日以内に服用してください。
(分包剤のみ)
(6)湿気などにより薬が変質することがありますので,服用後は,ビンのフタをよくしめてください。
(大入り剤のみ)
(7)使用期限を過ぎた商品は服用しないでください。
(8)ビンの「開封年月日」記入欄に,ビンを開封した日付を記入してください。
(大入り剤のみ)
製造販売会社 小太郎漢方製薬(株)
会社名:小太郎漢方製薬株式会社
住所:〒531-0071 大阪市北区中津2丁目5番23号
販売会社
剤形 散剤
リスク区分等 第2類医薬品
小太郎漢方・匙倶楽部シリーズをご希望のお客様へ
※代表電話:0428-25-8682
※平日のみ10時~夕刻5時まで
※電話口で必ず「小太郎の、さじくらぶの問合せ。」とお話ください。
※すぐに担当薬剤師に代わります。
※緊急時薬剤師直通:090-1653-9903
なお、初回お申込みのお客様は、漢方相談の事前に会員登録を必須といたします。(必ず、現在使用中の薬剤、既往歴、アレルギー歴などご記入ください。秘密厳守いたします。)
また、メールアドレスが無いお客様も、お電話で会員登録が可能ですので、お気軽にご相談ください。
【薬剤師からのお願い事項】
当、小太郎匙倶楽部シリーズは、数ある漢方製剤の中でも、素材が極めて良質、かつ各製剤は専門性を有し、ご希望の際は薬剤師である私、遠藤か「薬のプロたん」の店長田中とご相談の上、お申込み頂く形となります。
特に初めてのお客様から「なぜネットから購入できないのか?」とのお問い合わせを日々頂きますが、このシリーズは、当店のショッピングカートを駆使した買物システムは使用できません。
例え今回「ネット販売が解禁」であっても、このシリーズだけは特別であって、前述の通りの手順を経てお渡しという形となります。また、当然ですが投薬後のアフターフォローも実施いたします。
電話で価格についての交渉をされる方も多いですが、既に販売価格はサイト上に提示しており、一切ご容赦頂いております。
なお、冷やかし半分、かつ長時間電話をされる方がいらっしゃいますが、後に控えている他のお客様へのご迷惑となりますので、問答無用で断りしております。
自身の慢性的な疾病と向き合い、優良な漢方製剤で真剣にQOLを少しでも改善したいとお考えになるお客様のみ、お渡しできる漢方とご理解ください。