最近の延年半夏湯(えんねんはんげとう)の人気度・動向について
相変わらず乾燥して寒い日々が続いております。
インフルエンザ、花粉症、そして咳の続く風邪など・・
季節の変わり目はいろいろ不調の方々が多く、当方の漢方相談でも、相変わらず多いのが、「ご婦人の不定愁訴(不調)」。
男性陣からは「慢性的な疲労・過労」のご相談でしょうか。
補中益気湯、十全大補湯などの補剤。
さらに牛龍黄、牛黄カプセルなどの牛黄製剤など。
皮膚疾患とホルモンバランスの変調では、桂枝茯苓加ヨクイニンや温経湯(うんけいとう)などのご所望が多いと感じております。
それと、アレルギー性鼻炎の漢方。出ていますね。日々時節の流れを感じます。
■鼻優S
■荊芥連翹湯(けいがれんぎょうとう)
http://www.protan2.com/sanwa/archives/104
■その他
・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
・辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
■上記の鼻炎の漢方と併用できる金銀花製剤
銀翹解毒散(銀翹散)ぎんぎょうげどくさん
これら商品が日々、当「薬のプロたん」(青梅市の実店舗)で動いております。
さて、前置きが長くなりましたが、本日のトップは慢性的な胃炎・胃痛・膵炎(すいえん)などに著効する延年半夏湯(えんねんはんげとう)のご紹介です。
【延年半夏湯(えんねんはんげとう)の製剤について】
小太郎漢方製薬からエキス細粒剤が発売以来、数年を経過し、ほとんど当店の定番となりました。
小太郎独特の濃いエキス細粒剤は多くのファンを生み出し、その7割以上のお客様が慢性膵炎の患者様であることが特筆されます。
また、残りは慢性胃炎、十二指腸潰瘍など、病院におけるお薬がお体になかなか合わないとして、当店へご来訪される方も多いかと思います。
私の記憶では医療用漢方製剤では「延年半夏湯」が無かったかと記憶しています。
【延年半夏湯(えんねんはんげとう)とは?】
(処方コンセプト)肩こりがあって、胃が痛む方に
(延年半夏湯は慢性胃炎や十二指腸潰瘍の傾向・慢性膵炎の特効漢方と言われる。)
延年半夏湯は、激しい胃の痛み、左胸に影響を与え、肩こりがある人に用います。
昔から主に慢性膵炎の人に使用されてきました。
痃癖(げんぺき)の主方とも言われています。
痃癖(げんぺき)とは、臍のあたりの腹部や季肋部に痞塊を生じる消痩。
つまり左上腹部にずっしりしたしこり(かたまり)を認めるものをさします。
少食・疲労感などの全身症状も伴う病症であり、右は柴胡桂枝湯・左は延年半夏湯と言われております。
【膵炎(すいえん)についての話】
近年、非常に増加している膵炎について。
特に急性膵炎については申すまでもなく怖い疾患です。
急性期の場合、一般的に激痛を伴いますので、基本的には病院治療となります。
病院治療の概略はこちらのサイトをご参考ください。
急性膵炎の記事
病院でも膵炎の場合は当初はいきなりは投薬はせず、その原因の究明(癌とか他疾病由来)精査や、食断ちと補液を継続しながら観察しながら慎重投薬をいたします。
または血糖コントロールを必要とするケースもありますので、最初は特に慎重を要する疾病と言えましょう。
某日、急性膵炎の時に柴胡桂枝湯を推奨という記事を見ましたが、急性期の場合には病院での精密検査そして治療が優先されます。
飛び込みのお客様で、当店では「急性期の疑い」の場合には漢方はいきなり処方はいたしません。近医をまずはご紹介するようにしています。
つまり漢方製剤そのものは、増悪期を脱し慢性型に移行している場合にのみ、原則おすすめしています。
主な自覚症状としては、
・顕著な左肩のこり
・左側の背部圧痛
・足冷え
・左側腹筋の緊張(いつも硬いつっぱり感)
・頭痛をよく訴える
・便秘傾向(時々)
・・ということで、
さらに以下のことにご留意して頂くことになります。
・日々漫然とビール・ワイン等飲酒
・油濃い料理
・ストレス(原因のほとんどが職場)
・その他、お付き合いなど
結局、タバコやビール・ワイン等を断ち、できれば食事を和風(栄養指導)に変更するなど
ご本人の努力と工夫が大切です。
※基本的には「断酒」です。できますか?
※酒は百薬の長ではありますが、こと膵炎の場合には節酒ではなく絶対断酒です。
私事ですが、そのようなわけで私も51歳の夏(つまり後厄年?)に断酒宣言をして、アルコールと決別しました。
20代~40代の30年間でほぼ一生分の酒は飲んだ足跡がありましたので、未練はありませんでした。
ただ、断酒後も仲間と酒盛りをしている夢は数年間見ていましたね。徹底した日本酒党でした。
γ-GTPも長期間、元に戻らなかった記憶があります。さて、よくお問合せを頂く漢方処方と製剤は・・
以下3つの製剤がよく出ています。
最近は、特に延年半夏湯(小太郎漢方)のご希望者が増加していますね。
【我が国での漢方処方、延年半夏湯(えんねんはんげとう)の効能・効果】
「体力中等度で,みぞおちに抵抗感があって、肩がこり、足が冷えるものの次の諸症:慢性胃炎,胃痛,食欲不振」
漢方市場において販売されている漢方には、膵炎の効能を取得している漢方薬はありません。
あくまでも当店の20年来の経験方としてお読みください。
延年半夏湯(えんねんはんげとう)は、元来は慢性胃炎の方剤として著名ですが、症状が酷似している慢性型の膵炎にもよく応用できる優秀な処方です。
前述のように、現在当店の漢方相談における人気処方の一つとなっており、慢性胃炎、十二指腸潰瘍、慢性膵炎などの患者様にご紹介申し上げております。
左肩の重だるさ、左胸背にかけてのなんとも言えない牽引痛の改善は特筆されます。
【小太郎匙倶楽部シリーズ 延年半夏湯エキス細粒G】
■延年半夏湯エキス細粒G(D030)「コタロー」1.5g×90包
税込12,960円
■延年半夏湯エキス細粒G(D030)「コタロー」500gバラ徳用(計量サジ付)
税込34,020円
必ず会員ログインをされて内容をご確認ください。
会員ログイン→ https://protan2-com.ssl-xserver.jp/cart/login.cgi
■PC(パソコン)カートで確認する
※心当たりのあるお客様はぜひ一度、延年半夏湯(えんねんはんげとう)の
小生の拙い特集記事をご覧下さい。
【延年半夏湯エキス細粒G(D030)「コタロー」の概要】
延年半夏湯エキス細粒G「コタロー」
項目 内容
医薬品区分 一般用医薬品
薬効分類 延年半夏湯
承認販売名
製品名 延年半夏湯エキス細粒G「コタロー」
製品名(読み) エンネンハンゲトウエキスサイリュウGコタロー
製品の特徴
延年半夏湯エキス細粒G「コタロー」は慢性胃炎の漢方薬のひとつで,足が冷える,背中が痛くてだるい,肩がこる,みぞおちがつかえて痛いなどを訴える時に用いるとよいといわれています。
特に,足冷え以外の症状は,胃があるからだの左側に出ることが多い。
このような条件を投与目標にして用いると,胃痛や胃炎に奏効する漢方薬です。
使用上の注意
■してはいけないこと
(守らないと現在の症状が悪化したり,副作用・事故が起こりやすくなります)
次の人は服用しないでください
生後3ヵ月未満の乳児。
■相談すること
1.次の人は服用前に医師または薬剤師に相談してください
(1)医師の治療を受けている人。
(2)妊婦または妊娠していると思われる人。
(3)今までに薬により発疹・発赤,かゆみ等を起こしたことがある人。
2.次の場合は,直ちに服用を中止し,この文書を持って医師または薬剤師に相談してください
(1)服用後,次の症状があらわれた場合
[関係部位:症状]
皮ふ:発疹・発赤,かゆみ
(2)1ヵ月位(胃痛に服用する場合には1週間位)服用しても症状がよくならない場合
効能・効果 体力中等度で,みぞおちに抵抗感があって,肩がこり,足が冷えるものの次の諸症:慢性胃炎,胃痛,食欲不振
用法・用量 食前または食間に服用してください。
食間とは……食後2~3時間を指します。
[年齢:1回量:1日服用回数]
大人(15歳以上):1包または1.5g:3回
15歳未満7歳以上:2/3包または1.0g:3回
7歳未満4歳以上:1/2包または0.75g:3回
4歳未満2歳以上:1/3包または0.5g:3回
2歳未満:1/4包または0.38g:3回
(大入り剤に添付のサジは,大が1.0g,小が0.1gの計量用となっております)
用法関連注意
(1)小児に服用させる場合には,保護者の指導監督のもとに服用させてください。
(2)1歳未満の乳児には,医師の診療を受けさせることを優先し,止むを得ない場合にのみ服用させてください。
成分分量 3包(4.5g)中 成分 分量 内訳
水製エキス 3.3g (ハンゲ4g,サイコ・ドベッコウ・キキョウ・ビンロウジ各2.4g,ニンジン1.6g,ショウキョウ・キジツ・ゴシュユ各0.8g)
添加物 含水二酸化ケイ素,ステアリン酸マグネシウム,トウモロコシデンプン
※乳糖不使用のため、乳糖不耐症の方にも使用できます。
保管及び取扱い上の注意
(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手の届かない所に保管してください。
(3)他の容器に入れ替えないでください。
(誤用の原因になったり品質が変わることがあります)
(4)水分が付きますと,品質の劣化をまねきますので,誤って水滴を落したり,ぬれた手で触れないでください。
(5)1包を分割した残りを服用する場合には,袋の口を折り返して保管し,2日以内に服用してください。(分包剤のみ)
(6)湿気などにより薬が変質することがありますので,服用後は,ビンのフタをよくしめてください。(大入り剤のみ)
(7)使用期限を過ぎた商品は服用しないでください。
(8)ビンの「開封年月日」記入欄に,ビンを開封した日付を記入してください。(大入り剤のみ)
製造販売会社 小太郎漢方製薬(株)
会社名:小太郎漢方製薬株式会社
住所:〒531-0071 大阪市北区中津2丁目5番23号
販売会社
剤形 散剤
リスク区分 第2類医薬品
文責:薬のプロたん
住所:東京都青梅市長淵5-543
有限会社プロドラッグ
お客様漢方相談室
受付時間:月~金曜日 10:00~17:00(祝日を除く)
電話:0428-25-8682
■PC(パソコン)カートで確認する
小太郎漢方・匙倶楽部シリーズをご希望のお客様へ
※代表電話:0428-25-8682
※平日のみ10時~夕刻5時まで
※電話口で必ず「小太郎の、さじくらぶの問合せ。」とお話ください。
※すぐに担当薬剤師に代わります。
※緊急時薬剤師直通:090-1653-9903
なお、初回お申込みのお客様は、漢方相談の事前に会員登録を必須といたします。(必ず、現在使用中の薬剤、既往歴、アレルギー歴などご記入ください。秘密厳守いたします。)
また、メールアドレスが無いお客様も、お電話で会員登録が可能ですので、お気軽にご相談ください。
【薬剤師からのお願い事項】
当、小太郎匙倶楽部シリーズは、数ある漢方製剤の中でも、素材が極めて良質、かつ各製剤は専門性を有し、ご希望の際は薬剤師である私、遠藤か「薬のプロたん」の店長田中とご相談の上、お申込み頂く形となります。
特に初めてのお客様から「なぜネットから購入できないのか?」とのお問い合わせを日々頂きますが、このシリーズは、当店のショッピングカートを駆使した買物システムは使用できません。
例え今回「ネット販売が解禁」であっても、このシリーズだけは特別であって、前述の通りの手順を経てお渡しという形となります。また、当然ですが投薬後のアフターフォローも実施いたします。
電話で価格についての交渉をされる方も多いですが、既に販売価格はサイト上に提示しており、一切ご容赦頂いております。
なお、冷やかし半分、かつ長時間電話をされる方がいらっしゃいますが、後に控えている他のお客様へのご迷惑となりますので、問答無用で断りしております。
自身の慢性的な疾病と向き合い、優良な漢方製剤で真剣にQOLを少しでも改善したいとお考えになるお客様のみ、お渡しできる漢方とご理解ください。
