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骨密度も重要であるが、同時に骨質も問う(骨粗しょう症の話 その2)

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骨密度も重要であるが、同時に骨質も問う(骨粗しょう症の話 その2)

protan

先日、当店へご来店された50代初頭の男性。体格が非常によろしく、若い頃はスポーツマンとのこと。
いわゆる「骨太男(ほねぶとおとこ)」と自他共に認める体格の方です。
節煙こそしているが、基本的には喫煙者。酒は強く、若い部下らを連れてよく飲みに行くそうです。今の時代となっては珍しいことですね。それだけ「長けてる」お人柄なのでしょう。

地元中堅企業の営業部長さん。クールで恰好いい。(会社でもモテるでしょうね。)

昨年の冬、仕事が繁忙でストレスが溜まり、運動不足も気になって近隣の「打ちっぱなし(ゴルフ)」へご家族と久々に行ったそうです。
その昔は大学ゴルフ部で活躍したらしく、過信があったのが災いしたと本人の談。

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最初から思い切りのフルスィング。2打目に左背部に「違和感」を感じたと言う。この時に、中止すべきであったと悔やむ。
しかし、彼の豪快なスィングと、スピードは周囲の「ギャラリー」の視線も感じ・・・「パパ、凄い!」と高校生のお嬢さんも後方で拍手しながら見ていたという。

3打目に彼は「びしっ」と胸から背へ突き抜けるような衝撃に襲われ、彼はその場でうずくまった。
病院の初回検査(エコー、CTなど)で、利き手と反対側、左側の第5肋骨後方の骨折と判明。しかし、話はそれだけでは終わりません。

担当医師は「かなり厄介な部位の損傷なので、完全治癒までは時間を要するが、まぁ大事無くてよかったです。ただ、一つ、今後の問題というか、課題が新たに発生しまして・・・。」
・・・と、意味しんな前置きがあり、話を要約すると骨密度が低値どころか異常に低いレベルで、脆弱性骨折の疑いがあるという。
つまり骨粗しょう症。

さらに、話は続き・・。
年齢的に考慮すると、骨代謝マーカーや骨質、その他の病理学的検査(つまり癌など)の精密検査を必要とする旨、云々。。
体には、まだまだ自信があった彼ですが、知らずに「骨折リスク」を背負っていたのを医師より告知された時のショックはかなり大であったと初回ご来店時に伺いました。

【参考資料】
骨密度の基準
骨密度の正常値は、成人(20~44歳)の平均値をもとにしています。

基準の80%以上 :正常
70~80% :骨量減少(要注意)
70%未満 :骨粗しょう症

そして、この話はまだ続きます。

新年が明けて、彼の肋骨骨折から由来する脇腹から背中にかけての酷い痛みも和らいできた日々。ホッと一息。
医師からのアドバイスで、激しい、パワーを要求する運動や、転倒や衝撃が加わるスポーツは避けて・・・という言葉の重要性も薄れてきた2月の半ば。

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青梅市内は連日小雪が舞う日々が続いていた。
早朝、いつものように張り切って会社への出勤途中、両手には大きなゴミ収集袋を持って至近の集積場へ速足で歩いて向かい、やや勾配のある坂道を下りだした時。
彼は袋を持ったまま空中を泳いでいた。

両足は宙に浮き、頭をかばうため左手を道路に着いたが、転倒というか地球に激突。

今回は、衝撃で左手首骨折つまり橈骨(とうこつ)遠位端骨折、前回と反対の右側の肋骨にひび尾てい骨(尾骨)骨折と打撲。
・・・という、この半年間、彼にとっては惨憺たる厄(やく)であり、「不運」という言葉以外に適切な言葉が見当たらない。

彼はただ一言。「まさか自身が骨粗しょう症とは・・・。」

【骨密度も重要であるが、同時に骨質も問う】

骨粗しょう症といえば、一般的に我々の情報源として骨密度が低下して骨折しやすくなる病気として知られています。
ゆえに、その予防については目安として「骨密度」を中心に考えられてきたと言っても過言ではありません。

しかし近年になると、骨密度がある程度維持されていても骨折するケースの骨粗しょう症が多いことがわかっている。
その大きな理由として個々の骨質(こつしつ)の違いに原因があるということです。

従って近年になり、骨粗しょう症の定義は「骨強度が低下し、骨折しやすくなる骨の病気」と改訂された。
具体的に言えば「骨強度」には骨密度が70%、「骨質」が30%関係していると説明される。
つまり骨粗しょう症という疾病は、骨密度の低下と骨質の劣化、その両方が互いに影響しあって骨折リスクが高まる病気と言えます。

骨粗しょう症と漢方

以下、参照

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骨粗しょう症は男性にもあるのか?もちろんある。。

骨粗しょう症は男性にもあるのか?もちろんある。。
女性だけに骨粗しょう症が生じるわけではない。骨粗しょう症患者の男女比は約1:3であり、つまり発症している人の4人に1人は男性である。統計的に、現在わが国で骨粗しょう症を発症しているとされるのは約1,280万人。単純計算すると、そのうち約300万人が男性と考えられる。 なかなか統計数字だけではピンとは来ないが、「発症している人の4人に1人は男性」というのを知らない男性があまりにも多い。

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