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旋覆花代赭石湯(せんぷくかたいしゃせきとう)とは?(曖気散)

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旋覆花代赭石湯(せんぷくかたいしゃせきとう)とは?

本日のテーマはいわゆる誰でも経験のある「胸やけ」。

そしてさらにそれが発展した形の「逆流性食道炎」について考察してみました。

【胸やけ・逆流性食道炎について】

近年になり、逆流性食道炎の症例が多く、この場合、病院では胃酸分泌抑制剤(PPIやH2など)が汎用処方となっています。

いわゆる胃酸が過剰に分泌し、胃壁や食道の粘膜を刺激し粘膜にびらん・炎症を引きおこす疾患名なのですが、その要因となるものは・・・

●ストレス
●過飲過食(油脂や糖質摂取過多)
●喫煙・飲酒
●腹圧の上昇(肥満・猫背・常習便秘など)
※ここでは妊娠による腹圧亢進は除外しておきます。

・・・などが挙げられます。

症状の筆頭は・・

胸焼けをはじめ、みぞおちや上胸部痛。
さらに進行すると横臥時に胃酸が口に逆流。
慢性化すると、声がれ、就寝中逆流物の気道への誤嚥など。

が、発生いたします。

●従って、日常生活におけるストレスの解消。
●日々の食事内容への意識。
●禁煙・禁酒への前向きな取り組み。、
●さらに、日常の姿勢の矯正など、自分のできることから改善しなくては根治に至りません。

※一番コストのかからない方法論の一つは、「姿勢の矯正」です。

【胃粘膜・食道粘膜の病変を放置するとどうなるか?】

まずは、顕著な「口臭」がはじまります。
自身ではあまり意識しませんが、周囲が気付きます。これ悲惨ですね。汗

私は逆流性食道炎とまではいきませんが、胃弱であり、食べ合わせが悪いとすぐに「胸やけ」します。

当店の店長の孫(5)が先日、私のデスクにやってきて、もろに「臭い」と言いました。苦笑(ひょっとしてプラス加齢臭?)

子供は正直なだけに・・ぎくり!ときたものです。(─_─)。。。

慌てて弘真胃腸薬(あかぶくろ)を飲んだものです。

これら胃粘膜病変が慢性的となり、放置したとすると中焦(体の中央)を患い、気も落ち、意欲の低下、さらに胃潰瘍、食道炎・・・とあまり良いことはありません。

早めに漢方養生しましょう。

当店でよく名指しで出る方剤の中に旋覆花代赭石湯(せんぷくかたいしゃせきとう)という処方があります。

【旋覆花(せんぶくか)とは?】

キク科のオグルマの小頭花に由来する旋覆花(せんぶくか)という生薬です。
旋覆花の歴史は古く,『神農本草経』の下品に収載されています。

薬効として当生薬単味では主に去痰に用いることが多い。
咳嗽、慢性的な痰、すっきりと喀出できない痰、胸がつかえて苦しい慢性気管支炎などに用いることがあります。

【代赭石(たいしゃせき)とは?】

基源は酸化鉄(Ⅲ)(酸化第二鉄、Fe2O3)を主成分とする赤鉄鉱の塊を言います。
代赭石は『神農本草経』の下品に収載されています。

岡山県高梁市吹屋地区はベンガラに彩られた町並みを有しており、その美しさ故か映画の撮影地に幾度となく採用されています。
昭和52年には国の重要伝統的建造物群保存地区に認定され、現在も観光客が絶えません。

ベンガラの赤色は酸化鉄(Ⅲ)に由来しますが、同様に酸化鉄(Ⅲ)を主な発色源とする代表的なものに「代赭」があります。
この「代赭」の名は鉱物「代赭石」から由来し、補血、止血、収れんの効があるとされます。

【旋覆花代赭石湯(せんぷくかたいしゃせきとう)とは?】

配合される代表的な処方として、代赭石とともに旋覆花、大棗、甘草、人参、半夏、および生姜が加えられる旋覆花代赭石湯が著名です。

●旋覆花を配合した処方「旋覆花代赭石湯」は『傷寒論』に収載されています。

●旋覆花代赭石湯は、虚弱体質者(虚証)で脾胃虚寒のために胃腸内の水分が代謝されず、その結果引き起こされる胸やけ、嘔吐、吃逆(しゃっくり)、便秘、下痢などを目標に使用されます。

ちなみに胃酸過多(胸やけ)に用いる漢方薬には安中散、旋覆花代赭石湯、生姜瀉心湯、黄連湯などがあります。
患者の証により決定いたします。

●旋覆花代赭石湯の使用頻度としては、当店では決して多くはありませんが、それでも当処方を求めて遠方からもよくご注文を頂きます。

●特に虚証タイプで慢性的な胃酸過多症の方にはピッタリと合い、非常に効き目が良く喜ばれます。

●この旋覆花代赭石湯を由来とした生薬製剤を製造しているメーカーが和歌山県の大手、剤盛堂薬品です。

製品名は、曖気散(あいきさん)といいます。

【曖気散(あいきさん)の効能・効果】

多くの適応症を取得している曖気散(あいきさん)です。

胃酸過多、胸やけ、胃部不快感、もたれ(胃もたれ)、胃重、胸つかえ,げっぷ(おくび)、はきけ(むかつき、胃のむかつき、二日酔い・悪酔のむかつき、嘔気,悪心)、嘔吐,飲み過ぎ(過飲)、胃痛、食欲不振(食欲減退)、胃部・腹部膨満感、消化不良、胃弱、食べ過ぎ(過食)、整腸(便通を整える)

【曖気散(あいきさん) 旋覆花代赭石湯のアイテムとその価格】

剤形は原末+エキスの合剤となり、散剤となります。
分包タイプの60包と500g徳用ボトル(バラ)の2種類が発売されています。

曖気散(あいきさん) 60包 旋覆花代赭石湯
税込 6,048円

曖気散(あいきさん) 500g徳用ボトル バラ 旋覆花代赭石湯
税込 27,000円

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※会員登録しませんと、会員割引、特割などは適応できません。

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あい気散の概要

あい気散

項目 内容
医薬品区分 一般用医薬品
薬効分類 制酸・健胃・消化・整腸を2以上標榜するもの
承認販売名
製品名 あい気散
製品名(読み) アイキサン
製品の特徴

使用上の注意

■してはいけないこと
(守らないと現在の症状が悪化したり,副作用が起こりやすくなる)
授乳中の人は本剤を服用しないか,本剤を服用する場合は授乳を避けること
■相談すること
1.次の人は服用前に医師又は薬剤師に相談すること
(1)医師の治療を受けている人。
(2)妊婦又は妊娠していると思われる人。
(3)体の虚弱な人(体力の衰えている人,体の弱い人)。
(4)胃腸が弱く下痢しやすい人。
(5)今までに薬により発疹・発赤,かゆみ等を起こしたことがある人。
(6)次の診断を受けた人。
腎臓病
(7)次の医薬品を服用している人。
瀉下薬(下剤)
2.次の場合は,直ちに服用を中止し,この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること
(1)服用後,次の症状があらわれた場合

[関係部位:症状]
皮ふ:発疹・発赤,かゆみ
消化器:はげしい腹痛を伴う下痢,腹痛

(2)2週間位服用しても症状がよくならない場合
3.次の症状があらわれることがあるので,このような症状の継続又は増強が見られた場合には,服用を中止し,医師又は薬剤師に相談すること
軟便,下痢

効能・効果 胃酸過多,胸やけ,胃部不快感,もたれ(胃もたれ),胃重,胸つかえ,げっぷ(おくび),はきけ(むかつき,胃のむかつき,二日酔い・悪酔のむかつき,嘔気,悪心),嘔吐,飲み過ぎ(過飲),胃痛,食欲不振(食欲減退),胃部・腹部膨満感,消化不良,胃弱,食べ過ぎ(過食),整腸(便通を整える)
効能関連注意
用法・用量 次の量を食前又は食間注)に,コップ半分以上のぬるま湯にて服用して下さい。
注)「食間」とは食後2~3時間を指します。

[年齢:1回量(容器入りの場合):1回量(分包品の場合):1日服用回数]
大人:1.5g(添付のサジ1杯):1包:3回
11歳以上15歳未満:大人の2/3の量(1.0g):2/3包:3回
8歳以上11歳未満:大人の1/2の量(0.75g):1/2包:3回
5歳以上8歳未満:大人の1/3の量(0.5g):1/3包:3回
5歳未満:服用しないこと

用法関連注意

(1)用法・用量を厳守すること。
(2)小児に服用させる場合には,保護者の指導監督のもとに服用させること。
成分分量 4.5g又は3包中   成分 分量 内訳
エキス 1.053g (ショウキョウ0.394g・タイソウ2.955g・ハンゲ0.492g・センプクカ0.205g・タイシャセキ0.068g)
カンゾウ末 0.689g
ダイオウ末 0.493g
ニンジン末 0.985g
酸化マグネシウム 1.280g

添加物 なし

保管及び取扱い上の注意

(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管すること。
(2)小児の手の届かない所に保管すること。
(3)他の容器に入れ替えないこと。(誤用の原因になったり品質が変わる。)
(4)分包品において1包を分割した残りを服用する場合には,袋の口を折り返して保管し,2日以内に服用すること。

製造販売会社 剤盛堂薬品(株)
会社名:剤盛堂薬品株式会社
住所:〒640-8323 和歌山市太田515番地1
販売会社
剤形 散剤
リスク区分 第2類医薬品

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