小太郎漢方匙倶楽部から定悸飲(ていきいん)「コタロー」が新発売。
いつも有難うございます。
満を持して発売されましたね。定悸飲(ていきいん)のエキス錠が小太郎漢方匙倶楽部から発売されました。
全国でもお待ちになられていたお客様も相当いらっしゃるかと思います。
予想としては、優秀処方かつ匙倶楽部のファンではなくとも品質を高く評価されているユーザー様にとっては、今回の発売及びご予約数は既出の「苓桂甘棗湯エキス細粒Gコタロー」よりも上回るのでは?と予想しています。

その理由として、品質が優良かつ服用しやすい小型のエキス錠。(1回3錠で患者負担が少ない。)
そして、新素材の李皮(リヒ)の配合です。李皮(リヒ)はスモモの樹皮又は根皮を言い、降気・清熱の生薬と言われています。
一言でいうと「不安神経症」にとても良く効く漢方エキス錠です。
さて、不安神経症でも症状の強さ、個人の体質の違いからもいろいろあると思います。
例えば強度のストレス等により不安観念が強く、特に動悸が目立って苦しい場合に対応できる方剤が「定悸飲(ていきいん)」と言えます。
めまい、ふらつき、のぼせなどを伴う不安神経症でも、特に下から突き上げるような急迫症状、つまり突発的なケースにはタイムリーに用いると、より効果が上がります。
現代の疾病から申しますといわゆる『パニック障害』などに応用できる漢方と言えましょう。
定悸飲(ていきいん)とは?
●動悸が目立って苦しい場合。
※定悸飲の処方名には、動悸を一定の状態を保てるという意味がこめられています。
※ストレスや不安感などにより、動悸を強く感じる場合に、またはめまい、ふらつき、のぼせなどを伴う不安神経症に用いられます。
●本方は『観聚方要補(かんしゅうほうようほ)※』を原典とし、「本豚(ホントン)を治す」と記されている処方です。
奔豚(ホントン)というのは、気が下腹から心下に突き上げ、呼吸が絶えんばかりに動悸して苦しむ状態をさしています。つまり臍下から豚が奔走するごとき発作という意味です。
※『観聚方要補(かんしゅうほようほ)』多紀元簡(たきもとやす)
多紀元簡(たきもとやす)江戸時代、将軍家斉の侍医御匙。(1755年~1810年)
元簡の著書は多く、代表的なものは『傷寒論輯義』『金匱要略輯義』『観聚方要補』『素問識』『霊識』『脈学輯要』など
奔豚は他にも、全身の発汗、息苦しさ、顔面紅潮、上熱下寒、臍周辺の動悸、不安感、焦燥感、咽喉閉塞感などを伴うことがあります。
現代医学の病気ではパニック障害の症状に近いと考えます。
●また本方は『外台秘要方※』の牡蛎奔豚湯(ぼれいほんとんとう)を変方してつくられたもので、上記の奔豚状態のみならず、もろもろの動悸のあるもの、衝逆(甚だしい上衝)の勢いがあるものに用いてよいとされています。
※外台秘要方(げだいひようほう)王燾(おうとう又は王翻(おうとう)
752年(天宝11)に王翻(おうとう)が編纂した中国臨床医学書。40巻。
内科疾患が主な対象であるが、その他の疾患も多数含んでいる。
当時存在していた医書からの引用文のみで構成され、病因とか病状についての短い記述も含むが、大部分は薬物処方である。唐時代の治療法がわかるだけでなく、他の書と違って引用文の出典を明記しているため、現在残っていない医書の内容を知り得る貴重な書である。
●効能・効果にある不安神経症では、慢性的な不安、緊張、落ち着きがないなどの精神症状と、動悸、頭痛、めまい、筋肉の緊張、不眠(寝つきが悪い、途中で目が覚める、眠りが浅い)などの「多様な症状」が表れます。
●本方は、身体症状、精神症状のどちらにも効果を期待して用いることができます。
【効能・効果】
体力中等度で、ときにめまいふらつき、のぼせがあるものの次の諸症;動悸、不安神経症。
【構成生薬】7味
本方は苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)に李皮、呉茱萸、牡蛎を加えた処方です。
◎私が知る限り、他社では当方剤の製品は取り扱っていません。素材も珍しい李皮(リヒ)を用いています。
李皮(リヒ)※とはスモモの樹皮又は根皮をいいます。
※プロたんノート『スモモの樹皮又は根皮が奔豚(ほんとん)に?・・・』を参照

■苓桂朮甘湯・・・通陽下気、健脾利水
+
■呉茱萸(ごしゅゆ)・・降気
■李皮(りひ)・・・・・降気・清熱
■牡蛎(ぼれい)・・・・安神
【方意】
苓桂朮甘湯の方意にて、李皮、呉茱萸による気を下げる働きの強化や、李皮、牡蛎の精神症状の鎮静作用が加わった処方と見ることができます。
【他の特徴】
■漢方エキス剤では初めての処方。
■李皮は小太郎独自ルートを開拓して入手している。
(李皮の市場流通は中国には無い。)
【連珠飲(れんじゅいん)※と定悸飲(ていきいん)の違い?】
※よくご質問をお受けするのが連珠飲(れんじゅいん)との違いです。
ちなみに連珠飲(れんじゅいん)の解説はこちら

●連珠飲(れんじゅいん)
苓桂朮甘湯+四物湯
※貧血傾向で動悸、めまい、息切れを伴う方に用います。
※効能・効果 体力中等度又はやや虚弱で,ときにのぼせ,ふらつきがあるものの次の諸症:更年期障害,立ちくらみ,めまい,動悸,息切れ,貧血
●定悸飲(ていきいん)
苓桂朮甘湯+〔李皮、呉茱萸、牡蛎〕
※身体症状、精神症状のどちらにも効果を期待して用いることができます。
※体力中等度で、ときにめまいふらつき、のぼせがあるものの次の諸症;動悸、不安神経症。
以上のように、連珠飲(れんじゅいん)の特徴として、虚弱者の動悸が特徴となります。(自律神経失調症、心臓神経症など)
定悸飲(ていきいん)の場合は、動悸を含めて急迫した神経症状への対応となります。(不安神経症、パニック障害など)
【苓桂甘棗湯と定悸飲の用い方の例】
苓桂甘棗湯(りょうけいかんそうとう)は、発売以来、多くのお客様が当店からお求めになられております。
◎平素は苓桂甘棗湯を服用していて次第に神経症状は落ち着いてきており、発作回数も以前と比較すると改善してきている。それでも時折パニック発作時には、動悸を伴うこともあり、少々不安観念も残ることがある。
このような場合、「できたらタイムリーに頓用できる錠剤タイプ」が欲しいという声もありました。
このケースでは、主薬は苓桂甘棗湯(りょうけいかんそうとう)であり、臨時処方、または頓用(必要時)で定悸飲(ていきいん)という組み合わせとなります。
◎今まで苓桂甘棗湯(りょうけいかんそうとう)を使用されてきて、ほとんど発作が終息したが、今なお時折起きる「動悸」を改善したいというケースもございます。
このケースの場合には、苓桂甘棗湯(りょうけいかんそうとう)⇒ 定悸飲(ていきいん)へスイッチされるとよろしいと思います。
◎当初より動悸、不安神経症など、つまり身体、精神の症状が強いケースには定悸飲(ていきいん)単独を最初からぜひお試しください。
定悸飲(ていきいん)エキス錠N「コタロー」
【効能・効果】
体力中等度で、ときにめまいふらつき、のぼせがあるものの次の諸症;動悸、不安神経症。
【用法・用量】※飲みやすい小型錠剤
食間又は食前に服用 ※食間とは食後2~3時間をさします。
大人(15才以上)1回3錠 1日3回
15歳未満 5歳以上 1回2錠 1日3回
5歳未満 服用しないでください。
【成分・分量】
本剤9錠中
リヒ 1.0g
ボレイ 1.5g
ビャクジュツ 1.5g
カンゾウ 0.75g
ケイヒ 1.5g
ゴシュユ 0.75g
ブクリョウ 3.0g
より抽出した水製エキス0.75gを含有しています。
添加物としてカルメロースカルシウム、含水二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、トウモロコシデンプン、アメ粉を含有しています。
【用語解説】
●奔豚(ほんとん)
今でいうパニック障害の症状に近い疾病。
●生薬 李皮(リヒ)、李根皮(リコンピ)について
最近なにかと話題に上る生薬の李皮(リヒ)、李根皮(リコンピ)。
李皮(Plum Bark)は、李根皮 李根白皮 リコンピ リコンハクヒとも言われる。
本品はスモモ Prunus salicina Lindley (Rosaceae)の樹皮又は根皮であり、作用として鎮痛、消炎、鎮静等が挙げられる。(出典 日本薬局方外生薬規格 2015)
●『観聚方要補(かんしゅうほようほ)』多紀元簡(たきもとやす)
多紀元簡(たきもとやす)江戸時代、将軍家斉の侍医御匙。(1755年~1810年)
元簡の著書は多く、代表的なものは『傷寒論輯義』『金匱要略輯義』『観聚方要補』『素問識』『霊識』『脈学輯要』など。
●外台秘要方(げだいひようほう)王燾(おうとう又は王翻(おうとう)
752年(天宝11)に王翻(おうとう)が編纂した中国臨床医学書。40巻。
内科疾患が主な対象であるが、その他の疾患も多数含んでいる。
当時存在していた医書からの引用文のみで構成され、病因とか病状についての短い記述も含むが、大部分は薬物処方である。唐時代の治療法がわかるだけでなく、他の書と違って引用文の出典を明記しているため、現在残っていない医書の内容を知り得る貴重な書である。
【定悸飲(ていきいん)エキス錠N「コタロー」135錠(15日分)の価格】
20180824001001
■定悸飲(ていきいん)エキス錠N「コタロー」135錠(15日分)
税込3,888円+送料+代引手数料
定悸飲(ていきいん)エキス錠N「コタロー」の概要
定悸飲(ていきいん)エキス錠N「コタロー」
●本方は『観聚方要補(かんしゅうほようほ)』を原典とし、「本豚(ホントン)を治す」と記されている処方です。
奔豚(ホントン)というのは、気が下腹から心下に突き上げ、呼吸が絶えんばかりに動悸して苦しむ状態をさしています。つまり臍下から豚が奔走するごとき発作という意味です。
奔豚は他にも、全身の発汗、息苦しさ、顔面紅潮、上熱下寒、臍周辺の動悸、不安感、焦燥感、咽喉閉塞感などを伴うことがあります。現代医学の病気ではパニック障害の症状に近いと考えます。
【使用上の注意】
相談すること
1.次の人は医師、薬剤師、または登録販売者にご相談してください。
(1)医師の治療を受けている人
(2)妊婦または妊娠していると思われる人
(3)今までに薬などにより、発疹、発赤、かゆみ等を起こしたことがある人。
2.服用後、次の症状が現れた場合は、副作用の可能性がありますので、直ちに服用を中止し、添付文書をもって医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。
関係部位 症状
皮膚 発疹・発赤、かゆみ
3. 1か月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、添付文書をもって医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。
【効能・効果】
体力中等度で、ときにめまいふらつき、のぼせがあるものの次の諸症;動悸、不安神経症。
【用法・用量】
食間又は食前に服用 ※食間とは食後2~3時間をさします。
大人(15才以上)1回3錠 1日3回
15歳未満 5歳以上 1回2錠 1日3回
5歳未満 服用しないでください。
【成分・分量】
本剤9錠中
リヒ 1.0g
ボレイ 1.5g
ビャクジュツ 1.5g
カンゾウ 0.75g
ケイヒ 1.5g
ゴシュユ 0.75g
ブクリョウ 3.0g
より抽出した水製エキス0.75gを含有しています。
添加物としてカルメロースカルシウム、含水二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、トウモロコシデンプン、アメ粉を含有しています。
【保管および取り扱い上の注意】
(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手の届かないところに保管してください。
(3)他の容器に入れ替えないでください。
(誤用の原因になったり品質が変わることがあります)
(4)ぬれた手や湿気を帯びた手で取り扱わないでください。水分は錠剤の色や形が変わる原因になります。
(5)ビンのフタのしめ方が不十分な場合、湿気等の影響で錠剤の品質が変わることがありますので、服用のつどフタをよくしめてください。
(6)ビンの中の詰めものは、フタをあけた後はすててください。
(詰めものは,輸送中に錠剤が破損することを防ぐためのものですので、再使用されると異物の混入や湿気により品質が変わる原因になることがあります)
(7)使用期限を過ぎた商品は服用しないでください。
(8)箱とビンの「開封年月日」記入欄に,ビンを開封した日付を記入してください。
製造販売会社
小太郎漢方製薬(株)
会社名:小太郎漢方製薬株式会社
住所:〒531-0071 大阪市北区中津2丁目5番23号
販売会社
剤形
錠剤
リスク区分等
第2類医薬品
小太郎漢方・匙倶楽部シリーズをご希望のお客様へ
※代表電話:0428-25-8682
※平日のみ10時~夕刻5時まで
※電話口で必ず「小太郎の、さじくらぶの問合せ。」とお話ください。
※すぐに担当薬剤師に代わります。
※緊急時薬剤師直通:090-1653-9903
なお、初回お申込みのお客様は、漢方相談の事前に会員登録を必須といたします。(必ず、現在使用中の薬剤、既往歴、アレルギー歴などご記入ください。秘密厳守いたします。)
また、メールアドレスが無いお客様も、お電話で会員登録が可能ですので、お気軽にご相談ください。
【薬剤師からのお願い事項】
当、小太郎匙倶楽部シリーズは、数ある漢方製剤の中でも、素材が極めて良質、かつ各製剤は専門性を有し、ご希望の際は薬剤師である私、遠藤か「薬のプロたん」の店長田中とご相談の上、お申込み頂く形となります。
特に初めてのお客様から「なぜネットから購入できないのか?」とのお問い合わせを日々頂きますが、このシリーズは、当店のショッピングカートを駆使した買物システムは使用できません。
例え今回「ネット販売が解禁」であっても、このシリーズだけは特別であって、前述の通りの手順を経てお渡しという形となります。また、当然ですが投薬後のアフターフォローも実施いたします。
電話で価格についての交渉をされる方も多いですが、既に販売価格はサイト上に提示しており、一切ご容赦頂いております。
なお、冷やかし半分、かつ長時間電話をされる方がいらっしゃいますが、後に控えている他のお客様へのご迷惑となりますので、問答無用で断りしております。
自身の慢性的な疾病と向き合い、優良な漢方製剤で真剣にQOLを少しでも改善したいとお考えになるお客様のみ、お渡しできる漢方とご理解ください。