睡眠時のトラブルと慢性疲労の相関関係?いびき、寝言、歯ぎしり・・
夜、寝苦しい。風呂に入ってもさっぱりせず、就寝がどうしても遅くなりがち。。
会社でも、午前中はボ~ッとしているようで、眠りそのものが浅い感じ。。
いろいろな体の不具合がでてしまうのが、睡眠不足。
空調や除湿入れると寒く、スイッチを切ると寝られない。
仕方ないのでしばらくエアコン入れていたら翌日の「のど痛」と長く続く「から咳」。
気になりますね。
今日は睡眠時のトラブルについて、一緒に考えてみましょう。
【体にとって「睡眠」とは?】
疲労している方にとって、一番の「栄養補給」は、決して薬ではなく、言うまでもなくバランスのとれた日々の食事です。
薬の専門家が言うのも変な話ですが、サプリや薬の栄養剤をいくらとっても、食事がおろそかであれば、疲労はなかなか回復いたしません。
しかしながら、その「適切な食事」を凌駕するほどの「最大の栄養」が、この世に存在します。
それは自身の「睡眠」です。
健康な人が疲労を感じた時に、最も疲れているのは脳にある自律神経の中枢であり、その疲れの原因は、活性酸素による酸化ストレスが大きく関わっていると言われています。
酸化ストレスは、いわゆる体の「サビ」とも言われています。
この「サビ」を落とす一番有効で、回復する手段が日々の「睡眠」なんですね。
【睡眠時間の「長さ」ではなく、「質」が問われる】
自律神経は、活動時には絶え間なく働き続けているため、就寝時にはきちんと睡眠をとらないと「リセット」できません。
ここでいう「きちんと」睡眠をとるという意味は、「8時間睡眠」とかいうことではありません。概ね6時間、いや9時間睡眠と、リセットできるとか、時間には個人差があるようです。
私の友人は5時間睡眠がちょうど良い・・という人もいます。
このように、睡眠というものは「睡眠時間」のみでは決して比較できません。
つまり、睡眠の「質」というものが一番大切ではないでしょうか?
【睡眠の「質」が悪ければ、疲労感だけ残る】
「質」が良ければ短時間でも十分で、逆に質が悪ければ、長時間寝ても全く疲れがとれません。
昼間に眠気の強い人は睡眠の質が悪いことが多いのです。
そして、睡眠の質を悪くする最も大きな要素は「いびき」という説があります。
いびきをかいて寝ていると、ぐっすり寝ている(いわゆる爆睡)と思うが、実はこれは真逆であり、体に非常に負担をかけており、疲れがとれないどころか、翌朝は体が重くなることが多いのです。
いびきは、気道が狭くなっている状態で呼吸をするときに聞こえる、空気が通る音。
人は一晩の睡眠で5000~6000回呼吸をするといわれるが、狭くなった気道を通じ、肺に空気を送り込むわけだから、これを長時間繰り返せば、自律神経が疲弊してしまう。
極論すれば一晩中、「運動」していると同じような状態とも考えられるわけです。
これでは全く疲れがとれません。
【深刻な睡眠時無呼吸症候群について】
日本人は顔の構造上、あごが小さく引けている形の人が多く、その場合、舌が収まる空間も気道も狭く、いびきが発生しやすい。
肥満すれば、さらに「いびき」の頻度が高まる。
ウチのかみさん(又はお父さん)が最近「いびき」が酷くて、横にいても眠れない。。何か良い漢方がないか?とのご相談も多く、よく聞いてみると、最近は肥満傾向にあるとのこと。
当初は、笑い話となるが、これが慢性化してくると、極めて深刻な問題となります。
さらにいびきが慢性化すると、睡眠中に無呼吸(呼吸が止まった状態)も頻発するようになります。
日中にはひどく眠気があり、病院検査(PSG)で睡眠中の無呼吸と低呼吸を合計した回数(無呼吸低呼吸指数=AHI)が1時間あたり5回以上の場合、「睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome=SAS)」と診断されます。
【SASにおける病院でのシーパップ療法】
このSASは、疲労とも関連の深い危険な睡眠障害として社会問題にもなっていますね。。
重症化しやすい事例としては、独り身の方。最近は高齢者でも多いのです。
近くに常に横にいらっしゃる方がいる場合には、すぐに発覚できるのですが。
猫やワンちゃんと一緒に寝る形では、癒してはくれますが、教えてはくれません。
従って、病院精密検査でケースによっては病院に検査入院するしかないでしょう。
診断された人は、「持続陽圧呼吸療法(Continuous Positive Airway Pressure=CPAP(シーパップ)」と呼ばれるプログラムで睡眠効率を改善いたします。
CPAPとは、睡眠時に鼻マスクを装着して、エアチューブから圧を加えた空気を送り込むことで気道を広げ、空気の通りをよくするもの。
私も過去、この装置を試しましたが、慣れなくて、当初睡眠不足になりました。苦笑
これによって呼吸すること自体が楽になる。確かに。
ただし、保険適用でこの治療を受けられるのはAHI20以上の中等症から重症の人だけなんですね。(ウソみたいな話です)
あとはもう・・・野放し状態。。というと語弊があるのですが、万が一気づいたら、すぐに自分が「できる日常の対策」をたてましょう。
空気をよく滑らせる成分を就寝直前に鼻腔に滴下する薬や、いびき防止テープなど、迷惑防止ツールは人気ありますが、根治には至りません。
【漢方による肥満対策】
慌てて睡眠薬を飲んでも治りません。それは、意味ありません。
ほとんどが肥満からの由来が多く、まずは日々の食事の見直しと、肥満対策を真剣にお考えください。
併せて漢方療法も視野に入れて頂きたいと思います。
■当店では肥満症の漢方も取り扱っています。
「EMCL(筋細胞外脂肪・たるみ)でお悩みの男女へ 」
【漢方による鼻詰まり対策】
特に鼻閉症状の強い慢性鼻炎の方、蓄膿の傾向の有る方、慢性的な扁桃腺炎の方にも「いびき」が顕著である症例が多いとされます。
■漢方処方名は「荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)」という漢方薬が存在します。
切れ味、抜群の荊芥連翹湯・けいがいれんぎょうとう 」
最近特に多い事例がストレスから由来される睡眠時のいびき、歯ぎしり、無呼吸」
その昔、病院勤務時に仲間とよく泊まり込みで海釣りに行きました。
乗り合い船からの釣りでしたので、早朝ということもあり、病院勤務後に、そのまま現地の船宿へ直行するわけです。
医師と口腔外科の歯科医師と私の3人で、行ったときのこと。
翌朝、あんたの「いびき」は酷い。とても横で寝られなかったよと苦情の2人。ブ~イング。
聞くと、爆睡、大いびき、歯ぎしり、寝言、そして無呼吸の連続でひどいもんだよ。と。
その話を医長が聞きつけ、心配してくれて、さっそくCPAP(シーパップ)療法とか。
耳鼻咽喉科医が俺も見てやると言い、鼻腔洗浄とか、
さらに前述の歯科医師からは、
歯がかなり摩耗していて、大変なことになっているとか
あれこれ治療のオンパレードで、
実に難儀をしたのですが、結局はなかなか治らなかったのです。
後年、退職後にピタリ、いびきは
ピタリ止んだようです。。申し訳ない。。苦笑
やはり、ストレスが多大な影響を及ぼすようです。身をもって知りました。
釣りは大好きで、ストレスなどありませんが、むしろ前日までの仕事のストレスをそのまま旅館にまでもってきてしまった・・・ということでしょうか。
「実名入りの寝言」と聞いて、さすがにビビリました。。汗。
ストレスが原因しているのではないかと思われたら、
ぜひ、当方までご連絡ください。以下の漢方もご用意しております。
■抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
ストレスの発散ができず、神経が高ぶるタイプ。歯ぎしりなど。