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とても「笑い事」ではすまされない加齢?による「ど忘れ」。面倒だが、記憶の整理整頓して、再度憶えなおす努力も必要と考える。

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とても「笑い事」ではすまされない加齢による「ど忘れ」。面倒だが記憶の整理整頓して再度憶えなおす努力も必要と考える。

 

久々に、我が出身の大学薬学部・同窓会報をまとめて拝読しましたところ、キャンパス風景の写真がとても懐かしかった。
ところが、欄外に記載してある訃報を見て、知人が多く、一気に暗くなりました。
「俺もまだまだ。。」と・・思っていたのですが、この現実を直視すれば「明日は我が身」と考えてしまう。甘かったですね。

 

それが原因ということでもないのですが、最近、遠い昔の学生時代に勉強した「薬理学」や「生薬学」の教科書を引っ張り出し、毎晩、むさぼるように読むようにしています。
そう言えば・・好きな夜のテレビの番組も、ここ数ヶ月ご無沙汰です。

 

最近の私。皆様と接客をしていて愕然とするのですが、「ど忘れ」というか、成分名はわかっているのですが、商品名が言葉としてでてこないことが多いのです。又、その逆も少なからずあるようです。
もちろん、その時には決して無理をせず、文献データーを引き出し、確実な医薬品情報を再確認してからお客様との対話に戻るようにしていますが。汗

ここのサイトを初めて訪問され、これを読んだら「おいおい、プロたんってお店は大丈夫なの?」とお思いになるでしょう。
正直に申しますと、「まだ、大丈夫・・のようです。今のところなんとか頑張ってます。」とだけお話ししておきます。(苦笑)

私の電話対応の傾向としても「品名がわかっていても、逆に成分名がパッと出てこない」とか。・・・ということが正直、何度かあります。頭の回転は生来悪い男ですが、それをカバーする記憶力だけは自信があっただけに、これは看過できないと受け止めています。
全くの新製品については、これはよく情報を見聞きしていなければ不可抗力なのですが、よく学んだことについて口述できないとなれば一大事です。

他の同僚スタッフに聞くと、いや、全然そのようには見受けられない・・との返事なのですが、お世辞半分というところでしょう。

これは、ゆゆしきことで、慌てて基礎から勉強をしなおしをしている毎日です。

 

 

人間の記憶はあてにならない?

 

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まぁ、人間の記憶ほどあてにならぬものはなく、日々反復繰り返し覚えましょうと、他のスタッフに言っている自身がこれでは話しになりません。

よくテレビの国会中継を見ていると、「それは記憶にございません。。」と政治家らが言っているが、私のも似たりよったりなのか?

人間も65を過ぎると、日々、少しずつ脳にプールしていた記憶が「消しゴム」で消すように消失していく。
従って忘れていく分、その記憶を再生し、もう一度脳に戻さねばならない・・とか、何かの本で読みました。その時にはまだ若かったのでピンと来なかったのですが、今そのことを思い出し、しみじみと感じております。やはり努力不足であると・・。

私の自宅で愛用しているパソコン(win7)も、あらゆるソフトや画像データー(写真)をインストールしている。
いまどきwin7では既にスペックが低いのに、さらに詰め込みすぎると、データークラッシュして、画面がフリーズし固まってしまう。
私の頭も、ちょうどそのような感じなのか・・と考えてしまいます。

近年の研究により、脳の寿命は概ね120年くらいなのだそうで、「ど忘れ」=(イコール)「加齢」ではどうもなさそうです。
つまり、脳の寿命の半分もつかっていない状況での「ど忘れ」そのものは、「平素の努力不足」と最近は自分に言い聞かせるよういたしました。(笑)

理論上では、そうは言え、もうこの歳してコンピューターのように自分の脳の極端なバージョンアップは望めないものです。(なんとなく衰えを自覚しています。120歳まではとうてい生きれませんし・・。)
できることは、現在の私の脳のように低スペックのままで、いかに正確に情報を出し入れすることができるのか。地道にコツコツと実行するしかありません。
それには、基礎に一度立ち返り、関連付けての記憶の再現と、訓練であると思いました。

私は元病院薬剤師でした。(20年間)
現在では漢方専門店での店主をしておりますが、過去の私の素性を知っている近隣のお客様はよく漢方相談時に病院のお薬のご質問も多いかと思います。

薬剤師として憶えておかねばならない医薬品名。
例えば病院薬(品名と成分名の両方)の薬剤情報。そして一般薬では新発売も多く、概ね3000品目、成分構成名を入れれば膨大。

さらに当店は漢方薬を要(かなめ)としているので、漢方薬が商品名、構成生薬は当然のこととして、原典由来であればその処方名、薬効・薬理、副作用情報、注意事項等を含めれば、覚えておかねばならないことがかなり多いと思います。(それが仕事ですから当然ですが。。汗)

また、ご来店のお客様や全国からの問合せについては、疾病相談の本筋は変わりませんが、現行の使用薬剤の内容については、開店当初の26年前とは大違いです。
現在服用中の病院薬剤に、一つの先発品に多くのジェネリック(後発品)が存在する時代となった。

従って、お客様からのお問合せの内容は、以前は

アリセプトを現在服用しています。」から、

現在では、

ドネペジル塩酸塩という薬です。」となる。

さらにドネペジル塩酸塩という後発には約30社が参加している。

また、成分処方として08年に初収載されたCa拮抗薬ノルバスク錠、アムロジン錠が「アムロジピン」。34社。
脂質代謝改善ではリピトール錠が「アトルバスタチンカルシウム水和物」など。
そして剤形においては、ほとんどの会社が通常錠とOD錠のダブル発売、さらに細粒も追加している事例もあるほどである。

そのような内容をプリントアウトされた、薬剤情報提供書やお薬手帳を持参されてご相談においでになられる患者さんが大半を占めてきた昨今です。

これはもう、拙い私の石頭では、どうにもならず、接客台横にある薬剤検索専門のパソコンを使用し、検索しながらお客様にアドバイスしていかねばならない。
漢方薬を含め、一般薬の相互作用、病院から既に処方されている薬剤との飲み合わせ等を常に考えねばならない。

薬のことを語れなければ、薬剤師として恥ずかしいのですが、しかし、私のような老獪薬剤師にとっては大変な時代になったと感じています。

薬剤師の生涯学習。聞こえはとても良い響きではあるが、自身が高齢になるにつれて、もう従来からの真っ向から詰め込み主義は、受け入れられないことが最近わかってきた。

データー整理機能、無駄なディスク空間を詰めるパソコン機能に「デフラグ」という機能がある。
時間を要し、面倒な作業ではあるが、ディスクの空きスペースの確保とスペックは少々向上する。

これに習い、私自身も日々忘れた分を、何かに関連付け、整理整頓して再度憶えなおすことが必要と考えています。

それには、薬学生時代の教科書や基礎の薬学書が一番と、余暇の時間に読んでいますが・・
果たして、70を過ぎた時にどのぐらい、知識を蓄えていることができるのか、いささか疑問と不安もありますね。

思えば、漢方や生薬にめっぽう造詣が深かった超高齢の母親が、抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)を好んで日々服用していたが、愚息でもある当方にはまだまだご縁の無い漢方と、勝手に決め付けて踏ん張っている今日である。しかしながら・・・

おあとも宜しいようで・・・そろそろ、現場からお引取りを・・。」と、弊社専務からいつ肩たたきされるのか、ある意味、緊張の日々を送っております。(苦笑)

 

ど忘れ、もの忘れと決して笑えない。シニア世代の疾病。 薬剤師のぷろたんです。 よく外来のお客様から尋ねられるので...

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