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花粉症対策と漢方の特集記事

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【花粉症対策と漢方の特集記事】

 

【花粉症の過酷な時期に漢方療法でどう乗り切るか?】

花粉症の時期。憂鬱の方も多いでしょう。本年の花粉飛散は多い?いや少ないのでは?

※もとから花粉症をお持ちの方にとっては飛散量の多少は関係のない話です。

植物がこの世にある限り、花粉飛散による直撃は逃れられない現実です。
特に3月~5月初旬、9月~10月初旬。
スギ、ヒノキ、ブタクサなどなど目白押し。

都会の喧騒を逃れ、ローカルに永住を求め、ここ東京都青梅市近郊に引っ越されて来た方々。
日々、くしゃみと滝のような鼻水、目のかゆみ。
酷い場合には、皮膚炎、発熱など、たかが花粉症とは言えませんね。

と、いうことで今回「花粉症の漢方療法」について特集してみました。
花粉症にはご縁がない・・という方はスルーしてください。

しかし、周囲の方で「花粉症でお困り」の友人がいたら、当記事をご紹介頂ければ幸いです。

【まずは外邪(がいじゃ)への対策】

漢方理論において、外邪(がいじゃ)という概念があります。

外邪(がいじゃ)すなわち六つの病気の原因・六邪を言います。

肌や口、鼻を介して体内へ入り込む外邪には六種類のタイプがあるため、別名では六邪とも呼ばれています。

いずれも気候に関わっており、その変調から異常が発生して外邪へと変化します。
風邪(ふうじゃ)、寒邪(かんじゃ)、暑邪(しょじゃ)、
湿邪(しつじゃ)、燥邪(そうじゃ)、熱邪(ねつじゃ)に分類されます。

この詳細説明「漢方の基礎【病気や不調となる原因について】」

人体内のバランスが崩れると、抵抗性が減少し、病気につけ入る隙(すき)を与えてしまいます。 漢方医学においては、「気血水(きけつすい)」のバランスが乱れた時に病気が起こると考えます。

●花粉は人体にとっては異物(外邪)であり、アレルゲンとなって体内に侵入すると、アレルギー症状を起こします。

特に感受性の高い方、免疫抵抗性の減少されている方は顕著なアレルギー症状となります。

花粉症は俗に「若さのシンボル」とも囁かれていますが、いやそうでもなく、発症の条件さえ揃えば中高年でも起こります。

従って、花粉マスク、花粉メガネ装着や、帰宅時に入室前に衣服に付着している花粉そのものを物理的によく払い、除去することが肝要です。

そして、次に内部からの抵抗力のアップが必要です。
その名も、玉屏風散(ぎょくへいふうさん)。

●玉屏風散(ぎょくへいふうさん)今の時期、最も必要とする処方。
免疫力で外邪を防ぎ、しっかりと守る漢方。

衛気が不足すると汗をかきやすくなるほか、 外邪に対する防衛力が落ちて、風邪をひきやすくなったり、なかなか治らずに長引いたりする。 温度変化にも順応しにくいため、少しの温度変化でクシャミ、鼻水などのアレルギー症状も現れてくる。

(特徴)

■屏風(へいふう:免疫力)で外からの邪(外邪)を防ぎ、外的要因から
身体をしっかり守る漢方処方です。。

■屏風は壁のように完全にものを遮断してしまうのではなく、
必要なものを通過させ、入ってはならぬものを食い止める働きがあります。

■年齢問わず、男女を問わず推奨できる優秀処方です。

【次に花粉アレルギーから誘起される鼻炎対策】

いわゆる季節的なアレルギー性鼻炎のみならず、平素も鼻(鼻粘膜)が弱く、もともと慢性的な鼻炎の傾向のある方。

この場合には、鼻粘膜を含め口腔粘膜の炎症を鎮静化させる漢方処方を推挙しております。
処方名は葛根湯加川弓辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)と長い処方名ですが、鼻症状の緩和、鼻腔内の炎症を緩和いたします。

●気になる花粉の季節。オオクサ鼻優S(びゆうエス)は、鼻づまり、蓄膿症(副鼻腔炎)、慢性鼻炎の方の必携アイテム!

平素は当店においで頂き感謝申し上げます。例年の花粉症、アレルギー性鼻炎の時期の件ですが、春は3月~4月、そして秋は9月~10月と概ね決まっていましたが・・・・。近年になりその様相に微妙ですが変化があるようです。何でも「地球温暖化現象」に結び

(特徴)

■葛根(かっこん)は筋肉のこわばりを緩め、麻黄(まおう)は鼻粘膜の腫れをおさえます。
桂皮(けいひ)は発汗・発散作用。芍薬は痛みと炎症をやわらげ、川弓(せんきゅう)で
血液循環やのぼせの改善。辛夷(しんい)は鼻の通りを良好にします。

■辛夷(しんい)は特に自覚症状においての鼻づまりには著効。す~っと通ります。

【既に蓄膿の傾向があり、慢性鼻炎、鼻茸など有する重症化の方】

蓄膿症とアレルギー性鼻炎とは関係のない疾患に思えますが、実は漢方医学においては、「水毒体質」の方々に多くみられ、冷えて血行障害を起こしやすく、さらに感受性が高く抵抗力が低いと重症化します。

この場合、上記の鼻優では効果が薄いため、辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)という処方が存在します。

●小太郎漢方 辛夷清肺湯エキス細粒G「コタロー」・鼻づまり・慢性鼻炎・蓄膿症(副鼻腔炎)に

小太郎漢方 辛夷清肺湯エキス細粒G「コタロー」・鼻づまり・慢性鼻炎・蓄膿症(副鼻腔炎)に 「辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)」...

(特徴)

■鼻炎や蓄膿症(副鼻腔炎)が慢性化したもので、鼻粘膜が乾燥し熱感をもち、
あるいは鼻茸やポリープができ、鼻づまりが顕著になったものに用います。

■乾燥傾向なので鼻水はなく(あっても膿性鼻汁)、臭覚障害を伴うこともあります。

■慢性の副鼻腔炎には基本的には葛根湯加川弓辛夷が第一選択ですが、これで効果がなく、熱証が強く疼痛が治まらない方には本方が良いといたします。

【もう一つの選択肢:荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)は鼻づまりの王道】

例えば時節のアレルギー性鼻炎が、「小青竜湯」(しょうせいりゅうとう)で、奏功される方はそれで良いとして、逆に言えば「鼻炎」の症状はそれほど重症ではなく、滝のようにでていた水ハナがとれれば、スッキリする。

しかし、一番苦しいのは、平素から「鼻詰まり」でお悩みの方が、春先になり花粉アレルギーをきたすと、さらに症状は悪化。

「鼻閉」と後鼻漏(こうびろう:どろっとした鼻汁が鼻から直接のどを伝わり落ちてゆくこと)の繰り返しで、「息もできない」くらいに苦しいのです。

このように慢性副鼻腔炎(蓄膿)とアレルギー性鼻炎との合体型が自覚症状では一番辛いと言えましょう。

この場合、著効する方剤で、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)があります。

 

日本で用いる荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)は、明時代の「万病回春」という古典書にのっている処方を我が国では経験方として発展、アレンジさせた薬方です。体の熱や腫れをひき、病因を発散させ、また、血液循環をよくします。

 

上記の辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)の熱証や疼痛ほどではないが、徹底した鼻閉症状が強く、ほぼ24時間鼻声。業務における電話や対人に苦慮している。
そのような時には、迷わず荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)を強く推奨します。

主に証としては腹直筋の硬直、手や足の発汗、どちらかというと皮膚浅黒い方の鼻炎に向いています。もちろん当証でなければ効かないという意味ではありません。首よりも上の充血症状(慢性の扁桃腺炎、咽頭炎にも)に適応されます。繁用処方で、鼻炎を問わず、耳鼻咽喉科疾患では当店売れ行きナンバー1.です。
参考サイト
毎年、花粉症で苦しんでいたばあばにとって、強い味方ができました。その名も荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)。妙な名前の漢方処方で、漢字も難しい。錠剤タイプと粉タイプがありますが、ばあばの選択肢は錠剤です。メーカーは三和生薬というところです。花粉アレルギーで鼻づまりやくしゃみが酷い時には最適と思いました。ご紹介して頂い...

【極め付け!強い味方の麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)】

私事ですが、私は自分の講演、大切な発表会とか話す時には、何分か前(直前)に、麻黄附子細辛湯の分包1包をゆっくりと流し込みます。
実は、過去、花粉飛散の時期に、壇上に上がった時にくしゃみ連発で、赤恥をかきました。

その後、同業者(薬局)の同級生から教わった緊急対応として教わったものです。
これを事前に1包服用すると確かに、1度もくしゃみはしなくなり安堵しております。(苦笑)

なるほど漢方薬って、本来遅効性の概念があるのですが、とんでも無い、吸収されれば、即効で効果が現れることを、あらためて知りました。
従って、プロたんでは頓服での使用も「可」としています。

●麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)エキス細粒G「コタロー」
冷えとだるさを伴う、鼻、咽頭症状の水滞に。

本方は抵抗力の少ない老人や、虚弱者の感冒、気管支炎に繁用される。普段丈夫な人でも肉体労働やスポーツを行った後、疲労感が強い時の感冒、 寒さや冷えが原因の感冒など、皮膚や筋肉といった表在部位の抵抗力が 減退した時になりやすい感冒に用いられます。

基本的には冷え体質の方の鼻かぜや鼻過敏症などに用います。

●悪寒、発熱、頭痛、無汗、身体痛などの「表寒」の症状に、 元気が無い、横になっていたい、食欲がない、声に力がない、四肢の冷え、 顔色が青白いなどの「陽虚」の症状を伴うものに用いる優秀処方です。

●使用ポイントは、くしゃみの連発、寒気、背中が寒い、鼻の諸症状、(鼻づまり、鼻のかゆみ、鼻の水様性鼻水)ノドのかゆみ(ノドチクのカゼ) などの症状です。

以上、花粉症対策と漢方の特集記事でした。


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