帯状疱疹後神経痛に清上けん痛湯 (せいじょうけんつうとう)を推奨
東京は西多摩、青梅市というと、東京の一番西方の山側に位置し、かなりローカル色豊かな土地柄です。(奥多摩の表玄関)
四季の花もいろいろあり、渓谷沿いの紅葉も見事。
自然に囲まれたのどかな土地です。早い話が、「東京の田舎」です。(笑)
農業を専業されている方も多く、野菜もよくとれますね。大根。ねぎ。美味です。
畑仕事を中断し、麦わら帽子と手ぬぐい姿で「こんにちは。」と、おいでになられるお客様もまだ多くいらっしゃる。
最近のエピソード
過日、この農業にかかわるご年配者(男性70代)と思いますが、初来店ということで、店頭でご相談を受けて、いきなり私もびっくり。
本人曰く、「畑で仕事中にダニか毒虫に食われたみたいだ・・。」と、顎(顎)の右下(片側)から耳の後方にかけて帯状に真っすぐ。
赤い発疹ができ、無数の小さな水ぶくれとなって帯状に伸びておりました。かなり症状が進行している模様。 発疹部位が部位であるだけに、緊急を要します。当人は「毛虫が通ったにしては酷いし、とにかく痛くてたまらん。。赤チンとかオロナインは家にあるが、友人から聞いてとりあえずここへ来た。」とのことである。
「効く漢方が無いなら・・なにか息苦しく、かったるいので家で寝てる・・。」と言い始めたのです。慌てて静止し、検温したら39度以上。近隣に住んでいる娘さん宅にすぐに電話をして、救急を呼ぶか迷いましたが、地理的に至近ですので、そのまま病院へ一報を入れて当店の車で直行しました。 緊急入院ということで、すぐ薬物療法(点滴)を実施し、結果、ことなきを得ました。
奥様が数年前に他界され、現在では自宅でお一人住まい。近隣に住むお嬢さん夫婦やお孫さんが時々寄られると伺いました。
炎天下での畑仕事。伴侶亡きあとの日々の食事や栄養状態もなんとなく推測できました。 奥様がいないので、夜はついつい深酒が進んだと、後日談も伺いました。
1か月半後、無事退院されましたが、高齢者のためウイルスによって破壊された神経の回復が極めて難治の模様です。
帯状疱疹後神経痛のため、現在では漢方療法を利用されています。
帯状疱疹は部位と年齢(特に抵抗力の無い高齢者)により、後遺症が確実に残る怖い疾病です。
漢方薬でもちろん治すことはできません。おかしい・・と思ったら、1日でも1時間でも早く最寄りの医療機関へ行くべきと考えています。
治療はもちろん早めの「抗ウィルス薬」、「抗菌剤」、「消炎鎮痛剤」です。予後、後遺症や神経痛などが発現した場合には、様子を見て初めて漢方療法となります。
再発エピソード
なお、帯状疱疹は基本的に「再発しない」と言われていた時代もあったようですが、近年になり、免疫や抵抗性の関係で「稀に再発する」になった模様です。
確かに理論上は、免疫がついて、ほとんど再発は無し・・と私も若い頃には大学で学んだ記憶があります。
しかし、あれから50年。食事も変わり、社会環境も変わりつつある昨今、ウィルスも進化しているのか、人間の抵抗性が弱くなったのか・・・。
その証拠に、私の友人(同期)もなんと腹部に3回、再発しています。さすがに反省し、晩酌とタバコを完全に中止してからは再発していません。
とにかく、睡眠時間が短く、ストレス多く、日々の食事が偏っている方ほど帯状疱疹を発現しやすく、再発も有るというのが、最近の私の持論となりました。
さてここで、帯状疱疹について整理し「まとめ」てみました。
【帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは】
身体の左右どちらか一方に、ピリピリと刺すような痛みと、これに続いて赤い斑点(はんてん)と小さな水ぶくれが帯状にあらわれる病気です。
この症状に由来して、「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」という病名がつけられました。
帯状疱疹は、身体の中に潜んでいたヘルペスウイルスの一種、水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスによって起こります。
水ぼうそう(水痘)にかかったことのある人なら、誰でも帯状疱疹になる可能性を有します。
つまり、帯状疱疹は水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化によって生じる皮膚疾患と言えます。
【帯状疱疹と水ぼうそうとの関連性】
Maruho Co.,Ltd.
初めて水痘・帯状疱疹ウイルスに感染したときは、水ぼうそうとして発症します。
水ぼうそうが治癒後も、ウイルスは体内の神経節に潜んでいる。これを潜伏(せんぷく)感染といいます。
加齢やストレス、過労などが引き金となってウイルスに対する免疫力が低下すると、潜んでいたウイルスが再び活動を始め、神経を伝わって皮膚に到達し、帯状疱疹として発症する。
【帯状疱疹が発症しやすい年齢層、病変の判定】
60歳代を中心に50歳代~70歳代に多くみられる疾病であり、過労やストレスが引き金となり若い人に発症することもさして珍しくもないのです。
通常は生涯に1度しか発症しないが、免疫が低下している患者には再発例も実際に有る時代となった。
くどいようですが、前述のように再発を視野に入れての養生が必要と考えます。
先日、専門医にこのことを尋ねると、他疾病にて免疫力が極端に低下すると、概ね2年後あたりから要注意なのだそうです。(最近の経験論からのご意見)
【帯状疱疹が発症する部位】
Maruho Co.,Ltd.
一般に、身体の左右どちらか一方の神経に沿って帯状にあらわれるのが特徴。
胸から背中にかけて最も多くみられ、全体の半数以上が上半身に発症します。
また、顔面、特に眼の周囲も発症しやすい部位です。
従って、知覚神経の支配領域に沿って片側性、帯状に痛みを伴う皮疹(紅斑,丘疹,水疱)が出現し、痂皮化しながら治癒していく経過を辿る疾病です。
このように、典型例では片側の支配神経領域に一致した疼痛を伴う皮疹から臨床診断が可能です。
皮膚病変の重症度は、皮疹が支配神経領域内に占める割合で軽症(30%未満)、中等症(30−70%未満)、重症(70%以上)を判定します。
【帯状疱疹の感染の可否】
帯状疱疹は、他の人に帯状疱疹として感染することは無い。
しかし帯状疱疹の患者から、水痘にかかったことのない乳幼児などに、水ぼうそうとしてうつる場合がある。
【帯状疱疹の皮膚症状】
神経に沿って帯状にやや盛り上がった赤い斑点があらわれ、その後、水ぶくれができる。
水ぶくれの大きさは粟粒大~小豆大で、ウイルスが原因となる水ぶくれの特徴として中央部にくぼみがみられます。
皮膚と神経の両方でウイルスが増殖して炎症が起こっているため、皮膚症状だけでなく強い痛みを生じる。
【帯状疱疹の合併症】
一般的な合併症として、発熱や頭痛があげられる。
また、顔面の帯状疱疹では、角膜炎や結膜炎などを起こすこともある。
その他の合併症として、まれに耳鳴りや難聴、顔面神経麻痺などが生じることがある。これをハント症候群と呼ぶ。
ラムゼイ・ハント症候群またはラムゼー・ハント症候群(英: Ramsay Hunt Syndrome)とは、帯状疱疹ウイルスの感染により、耳介とその周辺(頚部、後頭部)、外耳道にヘルペスが生じ、耳痛、顔面神経麻痺、内耳神経の症状(難聴、耳鳴り、眩暈)をきたしたもの。
出典 ウィキペディア
【帯状疱疹の後遺症】
通常、帯状疱疹において、皮膚症状が治ると痛みも消えるが、その後もピリピリするような痛みが持続することがある。
これを帯状疱疹後神経痛(PHN)という。
概ね、皮疹治癒後3か月以上痛みが残存するものをPHNとします。
これは急性期の炎症によって神経に強い損傷が生じたことによって起こります。
【急性期痛と帯状疱疹後神経痛の痛みの違い】
急性期痛は、皮膚や神経の炎症によるものあるが、帯状疱疹後神経痛は神経の損傷によるものです。
帯状疱疹後神経痛が残った場合は、ペインクリニックなどでの専門的な治療が必要となる場合もあります。
【帯状疱疹の治療と薬物療法】
抗ウイルス薬の早期投与開始が極めて重要です。
抗ウイルス薬はウイルスの増殖を抑えることにより、急性期の皮膚症状や痛みなどをやわらげ、治るまでの期間を短縮する。 さらに合併症や後遺症を抑えることも期待される。
ただし、抗ウイルス薬は腎排泄性のため、腎機能低下患者(腎炎、透析患者等)では適切な減量を行わねばなりません。
●腎機能低下例、高齢者など 抗ウイルス薬は腎排泄性の薬剤であり、クレアチニン・クリアランスに応じた減量を実施する。
また、必要に応じて、消炎鎮痛薬または外用剤による塗布、痛みに対して神経ブロックという治療が行われることもあります。
●軽−中等症例
※次のいずれかを使用
ファムビル錠(250mg)
バルトレックス錠(500mg)
●重症例,合併症を伴う例
※皮疹重症例や疼痛の高度な例、頭頸部の帯状疱疹で眼科的、耳鼻科的な合併症(ハント症候群)を有する場合は入院のうえで点滴による治療を考慮する。
※下記のいずれかを用いる
ゾビラックス注(250mg)
アラセナ-A注(300mg)
【抗ウイルス薬の特徴】
抗ウイルス薬の飲み薬は、効果があらわれるまでに2日程度を要する。
服用してすぐに効果が現れないからといって、服用量を増やしたり、途中でやめたりしないで、指示通りに服用すること。
抗ウイルス薬は、発病早期に服用を開始するほど、治療効果が期待できる。
【帯状疱疹後神経痛(後遺症)の治療】
●帯状疱疹後神経痛(後遺症)の治療については鎮痛薬や抗うつ薬などにより、痛みをできるだけ軽くするための治療が行われています。
【日常生活の注意】
●帯状疱疹は疲労やストレスが原因となり、免疫力が低下したときに発症する。
●十分な睡眠と栄養をとり、精神的・肉体的な安静を心がけることが回復への近道。
●患部を冷やさないようにする。保温に努め、血行を良好にする。患部が冷えると痛みが増すことがある。
●水ぶくれが破れると、細菌による感染が起こりやすくなります。可能な限り破らないよう留意する。
●細菌による化膿(かのう)を防ぐためにも、患部は触らないようにしましょう
●なるべく小さな子供との接触は控えめにする。
●水ぼうそうにかかったことのない乳幼児には水ぼうそうを発症させる可能性があります。
●帯状疱疹は早期に適切な治療を行うことで、症状を軽くし、合併症や後遺症である帯状疱疹後神経痛のリスクを減らすことができる。
●帯状疱疹かなと思ったら、早めに医師にご相談する。
帯状疱疹後神経痛に清上けん痛湯 (せいじょうけんつうとう)
【特徴】
処方名には、上部(頭部)の鬱熱を清して、痛みをとり去る(「けん」には除き去るの意)との意味がある。
頭痛なら、かぜをひいた時に起きるものから、原因のわからない片頭痛、群発頭痛などの機能性頭痛にいたるまで、 幅広く用いることができる。 また、三叉神経痛などの顔面痛にも奏効する。
【目標】
目がチカチカする。目の周囲から奥の方が痛む。目から来る頭痛には卓効がある(目に目標を絞る)。
頭痛のほか、首から上の種々の痛み(三叉神経痛、眼痛、歯痛など)によい。特に、寒冷に誘発される顔面痛によい (顔色不良、足冷え、夜間悪化)。
ヘルペス後の後遺症として起きる三叉神経痛や上顎洞(副鼻腔)などに出来る腫瘍による痛みにもよい。
難治性の頭痛に使ってみる価値がある。一般にはひどい頭痛でなく、常にのぼせ、頭重、気が滅入るものによい。 中年以上の婦人に多い。
【構成生薬の薬理】14味
●気滞、お血、水毒、寒証による頭痛(疼痛)に適する。
14味ある薬味のうち、半分の7味が解表薬である。●風と湿を発散する蒼朮、独活。
血行をよくして痛みを止める当帰、川芎。
このように処方のほとんどが鎮痛薬であるといってよい。●細辛、防風、川芎、白止、羌活、独活、蒼朮は皆風を散じ、
気を巡らし、水湿を払うもので、●麦門冬は気を引き下げ、白止、菊花、当帰は頭部の血滞を巡らし、
黄芩は裏熱を清し、細辛、当帰、川弓、生姜は内寒を去る。●すなわち、風を去り、気を巡らし、気を引き下げ、水湿を払い、
頭部の血滞を巡らし、そして内寒をとる。
【漢方製剤】
■清上けん痛湯(せいじょうけんつうとう)エキス細粒G「コタロー」
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とても人気のある製剤で、服用しやすい細粒の90包タイプがおすすめ。
さらにお得用のバラ500g徳用ボトルも取り扱っています。
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清上けん痛湯(せいじょうけんつうとう)エキス細粒G「コタロー」の概要
医薬品区分 一般用医薬品
薬効分類 清上けん痛湯(駆風触痛湯)
承認販売名
製品名 清上けん痛湯エキス細粒G「コタロー」
製品名(読み) セイジョウケンツウトウエキスサイリュウGコタロー
製品の特徴
日常生活の中で困るのが頭痛です。
慢性化すると表情まで暗くなり、厄介なものです。
その原因はいろいろあり、なかなか特定できません。
また,最近多くなっているのが顔面痛です。
原因不明の三叉神経痛が多いのですが、虫歯や副鼻腔炎から誘発される顔面の痛み、帯状疱疹後神経痛のように三叉神経に沿って痛みが出るもの、
外傷後の顔面痛がありますが、特に突発的に起こる顔面痛はQOL(生活の質)を著しく低下させます。
そのような時に応用されるのが、清上けん痛湯エキス細粒G「コタロー」です。
漢方では,頭痛(頭部の痛み)薬に位置付けられており、痛みをとる作用が強く、痛みで高ぶった気分を鎮めてくれます。
使用上の注意
■してはいけないこと
(守らないと現在の症状が悪化したり,副作用が起こりやすくなります)
次の人は服用しないでください
生後3ヵ月未満の乳児。
■相談すること
1.次の人は服用前に医師,薬剤師または登録販売者に相談してください
(1)医師の治療を受けている人。
(2)妊婦または妊娠していると思われる人。
(3)胃腸の弱い人。
(4)今までに薬などにより発疹・発赤,かゆみ等を起こしたことがある人。
2.服用後,次の症状があらわれた場合は副作用の可能性がありますので,直ちに服用を中止し,この文書を持って医師,薬剤師または登録販売者に相談してください
[関係部位:症状]
皮膚:発疹・発赤,かゆみ
3.1ヵ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し,この文書を持って医師,薬剤師または登録販売者に相談してください
効能・効果 体力に関わらず使用でき,慢性化した痛みのあるものの次の諸症:頭痛,顔面痛
効能関連注意
用法・用量 食前または食間に服用してください。
食間とは……食後2~3時間を指します。
[年齢:1回量:1日服用回数]
大人(15歳以上):1包または2.2g:3回
15歳未満7歳以上:2/3包または1.5g:3回
7歳未満4歳以上:1/2包または1.1g:3回
4歳未満2歳以上:1/3包または0.7g:3回
2歳未満:1/4包または0.6g:3回
(大入り剤に添付のサジは,大が1.0g,小が0.1gの計量用となっております)
用法関連注意
(1)小児に服用させる場合には,保護者の指導監督のもとに服用させてください。
(2)1歳未満の乳児には,医師の診療を受けさせることを優先し,止むを得ない場合にのみ服用させてください。
成分分量 3包(6.6g)中
水製エキス 5.4g (バクモンドウ・キョウカツ・ドクカツ・ボウフウ・ソウジュツ・トウキ・センキュウ・ビャクシ各2g,オウゴン2.4g,マンケイシ・キクカ各1.2g,サイシン・カンゾウ・ショウキョウ各0.8g)
添加物 含水二酸化ケイ素,ステアリン酸マグネシウム
保管及び取扱い上の注意
(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手の届かない所に保管してください。
(3)他の容器に入れ替えないでください。
(誤用の原因になったり品質が変わることがあります)
(4)水分が付きますと,品質の劣化をまねきますので,誤って水滴を落したり,ぬれた手で触れないでください。
(5)1包を分割した残りを服用する場合には,袋の口を折り返して保管し,2日以内に服用してください。
(分包剤のみ)
(6)湿気などにより薬が変質することがありますので,服用後は,ビンのフタをよくしめてください。
(大入り剤のみ)
(7)使用期限を過ぎた商品は服用しないでください。
(8)ビンの「開封年月日」記入欄に,ビンを開封した日付を記入してください。
(大入り剤のみ)
製造販売会社 小太郎漢方製薬(株)
会社名:小太郎漢方製薬株式会社
住所:〒531-0071 大阪市北区中津2丁目5番23号
剤形 散剤
リスク区分 第2類医薬品