痔でお悩みの方の漢方療法(まとめ)
【痔の話】
さて、本日のテーマは、「痔(じ)」です。
「痔(じ)」に関しては過去はいくつか関連記事を掲載しておりますので、以下ご紹介しておきます。
●痔と脱肛の話
●座浴のすすめ(プロたん的志向)
●痔と漢方の話
【3人のうち1人が痔もち】
3人のうち1人が痔もちと言われている現代社会。痔のご相談は当店開店以来、随分とお受けしております。
排便の度に痛みや出血があり、ひどい時には脱肛し、慌てて病院へ駆け込むケースがあるかと思います。
ただ、疾患の部位が肛門ということで、病院にはなかなか行きにくいもので・・・
【恥ずかしさから・・・悪化を辿るケースが多い】
当初は最寄の薬局で相談される方が半数以上を占めるのがこの世界かも知れませんね。
漢方を専業とする当店にご相談においでになられるのは、そのず~っとず~っと後のことです。。
もっと早く青梅のプロたん爺さんにご相談されれば・・と思うものです。
従って慢性化している事例がほとんどと言ってもよろしいでしょう。
【痔の状態に応じた端的な措置にも問題】
いぼ痔、きれ痔と、一般的ですが、排便時に、特に固い便が通過する時に「力み(りきみ)」が加わると、膨れたイボが擦れて出血いたします。
イボが複数できて、さらに進行すると、便器が真っ赤になるほど出血することがあります。
(裂け痔とも言われる。激痛)
脱肛した粘膜が肛門外に出現し、なかなか中に納まってくれない。
もう、こうなると病院での検診で、「オペ」の話が当然のようにドクターから出ます。
昔は症例により差はありますが、痔疾専門病院でのオペは最低でも7日間の入院期間を設けました。
現在ではオペ術の進化により、ごく短期間。
軽症の場合には凍結療法やレーザー術などで「日帰り術」で、術後は消毒、経過観察で済む時代となりました。
それでも手術がどうしても回避したいということで、痔のステロイド軟膏やステロイド含有の座薬、ポンプ式などで、過ごされてきた方も多いかと存じます。
ここにも慢性化していく要因があります。
ステロイド剤は切れ味良いのですが、根底から痔を治してはくれません。
【ステロイド系使用は基本的な根治には至りません。】
くどいようですが・・あくまでも応急手当。
ステロイド系は、炎症や痛みは緩和しますが、基本的な根治には至りません。
最近は痔歴延べ5年から10年近く、終息と再発を繰り返してきた30~40代の男女のお客様から「痔の漢方相談」をよくお受けいたします。
程度で言えば、軽症から中等度の症状へ移行する時期の方が多いと思います。
治すのであれば、この時期の方々の失礼ながら「治療への本気度」で将来の治癒又は悪化の分岐点となります。
【一般的には乙字湯】軽症から中等度の症状へ移行時
※「痔(じ)」の悩みには、「乙字湯(おつじとう)Aエキス細粒 三和生薬」
と「ウチダの紫雲膏50g」との併用療法で
●(新)サンワ乙字湯Aエキス細粒「分包」90包(30日分)
税込8,100円
【中高年に多い慢性化した痔ろう】
重症の場合には50代~60過ぎの方が多く、中にはなんと過去に痔の手術をされた方も含まれます。(つまり再発)
この場合、8割以上の方が「痔ろう」の状態ですので、化膿症状や繰り返されるケースも多く、他に複合的な疾病(例えば前立腺疾患や婦人病)も多く存在します。
●千金内托散(せんきんないたくさん)を悪化の状態(化膿など)に応じて利用する。(乙字湯と併用)
※千金内托散(せんきんないたくさん)への選択肢。迷った時に。。
【永年の経験から店主が自ら出した結論】
基本的に痔の治療をするには、「お血」を除去する漢方が中心となります。「お血」が介在する限りは、痔の再発もしやすく、いつまでも対症療法をされても限界があります。
平素は桂枝茯苓丸や甲字湯(こうじとう)を服用されていると、痔にもなりにくい体質が形成されると言われています。
便秘体質の方には駆お血丸も良いでしょう。
しかし、既に痔が進行している場合には、ぼちぼちと体質改善・・などと悠長なことも言えません。
日々の仕事や生活にも大きな影響をきたしますので、1日も早く乙字湯(おつじとう)を中心に積極的な漢方療法を推挙するものです。
乙字湯(おつじとう)の製剤は、各メーカーが発売をしておりますが、使用素材、配合比、リピート率のどれをとっても当店に限っては・・・
三和生薬のサンワ乙字湯Aエキス細粒「分包」90包(30日分)が一番と考えます。
服用しやすい細粒タイプ。アルミ分包品のため、外出先でも簡単に服用可能。便利です。