千金内托散(せんきんないたくさん)への選択肢。迷った時に。。
いわゆる化膿性体質。高齢者や虚弱者に多い、いつまでも治りきらない化膿性疾患に推奨の方剤です。
できものが皮膚にできると、すぐにおできになってしまう方。感受性が高い反面、皮膚抵抗力の弱い方。
さらに平素はアレルギー体質を有し、他の方では決して化膿しない皮膚炎でも、「じゅくじゅく」と化膿が始まってしまう。よくご相談をお受けいたします。
【千金内托散(せんきんないたくさん)とは?】
●千金内托散とはどんな処方なのか?
虚弱体質あるいは過労で体力が衰えているために、体の化膿した部分からいつまでも膿(うみ)が排出できずに長引いたものに用いられます。
●内托の意味は
処方名にある「内托(ないたく)」とは、
「膿を外へ外へ追い出す力もないような方の体力をつけて体の内側の回復力(免疫)を高めて、膿を排出させ、肉芽の形成を促進させる」という意味です。
●使用する時期は
化膿性疾患の初期には荊防敗毒散(あるいは十味敗毒湯)を使い、化膿~排膿期には千金内托散を用いることが多い。例えば・・がんこで治りにくい化膿性疾患でもある痔(主に痔ろう)や床ずれなどにも応用されています。
【プロたん漢方相談】
福生市在住 42歳 女性(パート勤務)一見して虚証タイプ
酷い花粉症で、近隣の診療所へ3月から通っており、病院の薬で鼻の方は多少治まったが、両腕、両足の皮膚炎が悪化し、化膿を帯びてさらに飛び火のような状況で、炎症中であった。
患部は20数か所が赤く腫れあがり、独特の痒みもあって、夜間睡眠にも支障をきたすほどである。
毎年、杉花粉とヒノキ花粉症に見舞われ、特に4月中旬~5月の連休過ぎても症状がおさまらないと言う。
●とりあえず、外用は紫雲膏(しうんこう)。

●内服は、千金内托散30日分を。
●さらに日々の食事は、症状が治癒するまでは、糖分の摂取(甘い物)を極力抑えるよう指導をする。
●2週間後に再度ご来店頂き、患部の確認をしたところ、炎症は治まり、熱感も消失。痒みも改善して治癒しつつあると確認。
残薬は、中止はせずそのまま再燃を防止する意味で、「飲み切り」で廃薬との指示をいたしました。
【千金内托散(せんきんないたくさん)が増加の傾向】
※最近は類似した症例多く、症状も個人差もあり、この際に体質改善もご希望されるお客様も多いと思います。
※ケースによっては、60日、90日と長期投薬に移行する場合もあります。
この点はご了承ください。
※この症状の特徴として、脾虚(胃内停水)、水毒(アレルギー体質)かつ免疫力が低下し過労状態のお客様に多くみられます。
その場合には、玉屏風散や、弘真胃腸薬などの併用も推奨しております。ぜひご相談ください。
電話 0428-25-8682 薬のプロたん・薬剤師まで
【千金内托散(せんきんないたくさん)の成分構成】11味
〔補気〕
オウギ・ニンジン・カンゾウ
〔排膿〕
キキョウ・ビャクシ
〔活血〕
センキュウ・トウキ
〔解表〕
ケイヒ・ボウフウ
〔清熱〕
キンギンカ
〔理気〕
コウボク
●メカニズム
黄耆(おうぎ)と人参(にんじん)の補気作用により虚証を治し、桂皮(けいひ)は表の虚証を改善し、黄耆(おうぎ)と共に皮膚の回復力を高め肉芽形成を促進する。
当帰(とうき)と川弓(せんきゅう)も血液循環をよくし、肉芽の形成に協力する。
桔梗(ききょう)や白止(びゃくし)には排膿作用があり化膿を治し、去風の防風(ぼうふう)や理気の厚朴(こうほく)、清熱の金銀花(きんぎんか)も排膿に協力する。
黄耆(おうぎ)、人参(にんじん)、当帰(とうき)、川弓(せんきゅう)、桂皮(けいひ)などは、膿を醸成して押し出す托法(内托に同じ)の中心的生薬で、千金内托散の主薬と考えられる。
【類方鑑別】他方剤との比較
■千金内托散(せんきんないたくさん)
体力虚弱で、いつまでも治りきらない化膿性疾患に。痔や床ずれにも。

■荊防敗毒散(けいぼうはいどくさん)
比較的体力があり、赤くはれて、化膿して、痛むおでき、皮膚炎などに。

■桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)
虚弱で肌のしまりが悪く、汗を沢山かくため、あせも・湿疹が出来やすい。

■清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
若い人や思春期に多い、赤く勢いがあって、化膿するニキビや吹き出物に。
【千金内托散(せんきんないたくさん)の価格】
■千金内托散エキス細粒G・D274「コタロー」90包
税込12,960 円
■千金内托散エキス細粒G・D274「コタロー」500g・徳用ボトル(計量匙つき)
税込37,800円
千金内托散エキス細粒G「コタロー」 の概要
千金内托散エキス細粒G「コタロー」
医薬品区分 一般用医薬品
薬効分類 漢方製剤
承認販売名
製品名 千金内托散エキス細粒G「コタロー」
製品名(読み) センキンナイタクサンエキスサイリュウGコタロー
製品の特徴
体力が低下していたり,疲れている方では,皮膚炎などの炎症が起こると,化膿してなかなか治らなくて,悪化しやすいものです。
特に,肛門粘膜,おしりなどの皮膚の弱い部分によく見られます。そんな時に用いる漢方薬です。
千金内托散エキス細粒G「コタロー」は,体力を高めて体の中から毒(膿)を排出し,炎症の改善に役立ちます。
使用上の注意
■してはいけないこと
(守らないと現在の症状が悪化したり,副作用が起こりやすくなります)
次の人は服用しないでください
生後3ヵ月未満の乳児。
■相談すること
1.次の人は服用前に医師,薬剤師または登録販売者に相談してください
(1)医師の治療を受けている人。
(2)妊婦または妊娠していると思われる人。
(3)胃腸の弱い人。
(4)今までに薬などにより発疹・発赤,かゆみ等を起こしたことがある人。
2.服用後,次の症状があらわれた場合は副作用の可能性がありますので,直ちに服用を中止し,この文書を持って医師,薬剤師または登録販売者に相談してください
[関係部位:症状]
皮膚:発疹・発赤,かゆみ
消化器:吐き気,食欲不振,胃部不快感,腹痛
3.服用後,次の症状があらわれることがありますので,このような症状の持続または増強が見られた場合には,服用を中止し,医師,薬剤師または登録販売者に相談してください
下痢
4.1ヵ月位(化膿性皮膚疾患の初期に服用する場合には5~6日間)服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し,この文書を持って医師,薬剤師または登録販売者に相談してください
5.本剤の服用により,まれに症状が進行することもありますので,このような場合には,服用を中止し,医師,薬剤師または登録販売者に相談してください
効能・効果 体力虚弱で,患部が化膿するものの次の諸症:化膿性皮膚疾患の初期,痔,軽いとこずれ
効能関連注意
用法・用量 食前または食間に服用してください。
食間とは……食後2~3時間を指します。
[年齢:1回量:1日服用回数]
大人(15歳以上):1包または1.5g:3回
15歳未満7歳以上:2/3包または1.0g:3回
7歳未満4歳以上:1/2包または0.75g:3回
4歳未満2歳以上:1/3包または0.5g:3回
2歳未満:1/4包または0.37g:3回
(大入り剤に添付のサジは,大が1.0g,小が0.1gの計量用となっております)
用法関連注意
(1)小児に服用させる場合には,保護者の指導監督のもとに服用させてください。
(2)1歳未満の乳児には,医師の診療を受けさせることを優先し,止むを得ない場合にのみ服用させてください。
成分分量 3包(4.5g)中
水製エキス 3.6g (オウギ・センキュウ・ボウフウ・キキョウ・コウボク・ケイヒ・キンギンカ各1.6g,トウキ2.4g,ニンジン2g,ビャクシ・カンゾウ各0.8g)
添加物 含水二酸化ケイ素,ステアリン酸マグネシウム
保管及び取扱い上の注意
(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手の届かない所に保管してください。
(3)他の容器に入れ替えないでください。
(誤用の原因になったり品質が変わることがあります)
(4)水分が付きますと,品質の劣化をまねきますので,誤って水滴を落したり,ぬれた手で触れないでください。
(5)1包を分割した残りを服用する場合には,袋の口を折り返して保管し,2日以内に服用してください。(分包剤のみ)
(6)湿気などにより薬が変質することがありますので,服用後は,ビンのフタをよくしめてください。(大入り剤のみ)
(7)使用期限を過ぎた商品は服用しないでください。
(8)ビンの「開封年月日」記入欄に,ビンを開封した日付を記入してください。(大入り剤のみ)
製造販売会社 小太郎漢方製薬(株)
会社名:小太郎漢方製薬株式会社
住所:〒531-0071 大阪市北区中津2丁目5番23号
販売会社
剤形 散剤
リスク区分 第2類医薬品
小太郎漢方・匙倶楽部シリーズをご希望のお客様へ
※代表電話:0428-25-8682
※平日のみ10時~夕刻5時まで
※電話口で必ず「小太郎の、さじくらぶの問合せ。」とお話ください。
※すぐに担当薬剤師に代わります。
※緊急時薬剤師直通:090-1653-9903
なお、初回お申込みのお客様は、漢方相談の事前に会員登録を必須といたします。(必ず、現在使用中の薬剤、既往歴、アレルギー歴などご記入ください。秘密厳守いたします。)
また、メールアドレスが無いお客様も、お電話で会員登録が可能ですので、お気軽にご相談ください。