瞬目とドライアイとの関連。漢方治療。
本日は瞬目(まばたき)とドライアイの話です。
時節柄、ドライアイの漢方相談多いですね。
気を付けましょう。
●エアコンによる空気の乾燥化
●ソフトコンタクトレンズの使用
●お子様 各種ゲームの長時間熱中
●学生・社会人 OA、モニターへの長時間凝視・酷使
●高齢者 長時間のテレビ・ビデオ鑑賞
【現代人の半数弱がドライアイ?】
※現代人は目を酷使する事が多く、一般的なオフィスでは約30%がドライアイと言われてます。 (社会問題化)
※ところがコンタクトレンズを装着していると、その率は約40%に上昇します。
※つまり「半数弱がドライアイ」ということで、大変な時代になりました。
しかし、現代人においてコンピューターの世界は避けて通れぬ道。。困ったものですなぁ~。
私の子供時代はの遊びは「めんこ・ビー玉、ベーゴマ」の時代で、テレビゲームなんぞ、夢のまた夢。今の子から見れば原始時代。。
そもそもテレビは街頭テレビと言って、皆して力道山の中継見てました。汗
これ以上のネタは、話が脱線しますので、本題に戻ります。。
【瞬目とは?】
瞬目とは動物の目のまぶたの開閉運動のことをさします。
1回のまばたきの速さは平均で100~150ミリ秒であると言われているそうです。これには3つの種類があります。
●周期性まばたき・・普段我々が無意識におこなう瞬目
●反射性まばたき・・目に光が差し込んだときにおこなう瞬目
●随意的まばたき ・・意識的におこなう瞬目(ウインク等)
【瞬目の回数】
●子供・・毎分約5~18回
●大人(男性)・・毎分約20回
●大人(女性)・・毎分約215回
※眼精疲労により瞬目回数は減少する。→ ドライアイへ
※私、今測定しましたところ27回でした。
画面見ながらタイプしていますが、チラチラしていますね。
結局、回数が多すぎるのも問題かも知れません。
【瞬目の役割】
●涙で角膜を洗浄し、角膜を清潔に保つ。
●物体の像のボケを修正する。
●房水の流れを良くする。
※房水とは角膜と水晶体の間を満たしている液のこと。
●涙を結膜のうから涙道へ流し込む。
【瞬目とドライアイの関連性】お試しください。。
目を思い切り閉じたあと、
10秒間まばたきをせずに思い切り目を開いた時に、
痛みを感じて目をつむってしまった場合。
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ドライアイの傾向あり。
(体調にもよるため、決して断定はできぬが、あくまでも「傾向」)
【ドライアイの定義】
●眼疾患の一つであり、様々な要因による涙液および角結膜上皮の慢性疾患であり、眼不快感や視機能異常を伴う病変をいう。
●涙の量が少なくなったり、成分が変化する事により、眼球の表面が乾燥し、傷や障害が生じる病気。
●角膜上の涙液は、油層、水層、粘液(ムチン)層で構成され、いずれかの要素が欠乏しても安定性が崩れドライアイになりやすい。
●京都府立医科大学眼科学教室の加藤弘明先生は瞬目時の摩擦亢進が涙液減少型DE(ドライアイ)に強く関与していると発表をされています。
(第71回日本臨床眼科学会で報告)
(引用元:メディカルトリビューン誌 2017/12/01)
https://medical-tribune.co.jp/news/2017/1201511741/
【ドライアイの主な症状】チェックされてください。
5つ以上あったら要注意です。
●目がゴロゴロする。
●光がまぶしい。
●目の痛み。
●視界がかすむ
●10秒間以上目をあけていられない
●目の乾き
●目が重たくなる
●視力の低下
●結膜炎など、目の感染症にかかりやすくなる。
・・ということで、ドライアイの傾向のある方に、とっておきの漢方処方を以下ご紹介いたします。
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【洗肝明目湯 (せんかんめいもくとう)が人気!】
「漢方の飲む目薬と言われています。」
肝を洗い清め(気持ちを鎮める)、目を明らかにするという、原典『万病回春』の「洗肝明目湯」。
五行説では、肝は目の働きと関係があり、肝の病変は目に現われると考えられます。
肝の失調 (肝血虚、肝気鬱結、肝火上炎など)では、肝気の流れが停滞することで、目の栄養・潤いが不足するので、 さらに、炎症や熱性が旺盛となり、眼痛や目の充血となって現われると考えられています。
洗肝明目湯には杞菊地黄丸に含まれる菊花をはじめ合計19味もの生薬が配合されております。
●ポイントは・・証(しょう)として患者の体力が中等度であること。
一過性の飛蚊症をはじめ眼精疲労が強く、充血、鈍痛、乾燥感などを伴うケースに用います。
●ドライアイの漢方療法は、内側から潤わせることから始まります。
いつまでも対症療法的に涙液型の目薬ばかりで辟易されている方にぜひ。。
【処方鑑別】
●洗肝明目湯 (せんかんめいもくとう)
体力中等度のものの次の諸症:目の充血,目の痛み,目の乾燥
●滋腎明目湯(じじんめいもくとう)
体力虚弱なものの次の諸症:目のかすみ,目の疲れ,目の痛み
●杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
体力中等度以下で,疲れやすく胃腸障害がなく,尿量減少又は多尿で,
ときに手足のほてりや口渇があるものの次の諸症:かすみ目,つかれ目,
のぼせ,頭重,めまい,排尿困難,頻尿,むくみ,視力低下